最新号 ナラティブ経済学

2021年10月号掲載

ナラティブ経済学

経済の変化は、「ナラティブ」の理解なくして語れない ―― 。“物語”と同義ともされるナラティブは、時に人々の決断を左右し、流行や狂乱を生む。例えば、ビットコイン。その熱狂をもたらした一因はナラティブだったと、ノーベル経済学賞受賞者の著者は指摘。これら様々な実例を交え、経済を動かす物語の力を読み解いていく。

著 者:ロバート・J・シラー 出版社:東洋経済新報社 発行日:2021年8月
最新号 デタラメ

2021年10月号掲載

デタラメ

今の世の中は、デタラメだらけだ! 事実ではない情報が、あちこちにはびこっている。中には、数字や統計などで箔づけされ、一見、本当らしいものも。そして、今日のネット社会ではデタラメは一気に拡散し、訂正するのは至難の業だ。そんな厄介な情報に、どう対処すればいいのか。デタラメの特徴を示し、見抜き方を伝授する。

著 者:カール・T・バーグストローム、ジェヴィン・D・ウエスト 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2021年7月
最新号 LISTEN

2021年10月号掲載

LISTEN

自然は人間に、舌1つと耳2つを与えた。自分が話すその倍は、人の話を聞くようにと ―― 。これは古代ギリシャの哲人の言葉だが、「聞くこと」は大切だ。人を理解し、人間関係をよくするための土台となる。だが、相手の意見などお構いなし、という人は多い。失われつつある「聞く力」の重要性と、その身につけ方を本書は説く。

著 者:ケイト・マーフィ、篠田真貴子(監訳) 出版社:日経BP 発行日:2021年8月

2021年9月号掲載

監視資本主義

グーグルは、人間を操り人形にする ―― 。今日、生活に欠かせないデジタル機器は、あらゆる行動データを巨大IT企業にもたらす。そして、私たちの行動は監視され、操られてさえいる。これを「監視資本主義」と名付けた著者が、現状を説き、未来を見通した。ハーバード・ビジネススクール名誉教授の手になる世界的ベストセラー。

著 者:ショシャナ・ズボフ 出版社:東洋経済新報社 発行日:2021年7月

2021年9月号掲載

THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか

著者いわく、21世紀は「孤独の世紀」。世界中の人々が孤独を感じ、深刻な問題が生じているという。拍車をかけたのがコロナ禍だ。コンタクトレス化が進む買い物、スマホ中心の人との交流、リモートでの仕事…。身の回りには、孤独の原因があふれている。それらがもたらす“孤独危機”の実態と、その向き合い方を解説する。

著 者:ノリーナ・ハーツ 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2021年7月

2021年9月号掲載

スタンフォード大学の共感の授業

都市化の進展やネットの普及は、生活を便利にした反面、人々から「共感する力」を高める機会を奪った。独居が増えて孤立が深まり、顔を合わせない人付き合いが増えたことが、その一因だ。分断や不寛容が広がる今日、相手を「思いやる力」を伸ばすことはできるのか。共感を研究する心理学者が、その成果をもとに解説する。

著 者:ジャミール・ザキ 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2021年7月

2021年8月号掲載

社会思想としてのクラシック音楽

時代を超える名曲を生んだ近代西洋の音楽家たち。バッハ、ハイドン、モーツァルト…。彼らの創作活動は、当時の社会体制と深く結びついていた。それはどのようなものだったか。クラシック音楽に造詣の深い経済学者が、名曲の数々を交え考察する。音楽をめぐる近代史を社会科学の視点から読み解いた、リベラル・アーツ講義。

著 者:猪木武徳 出版社:新潮社(新潮選書) 発行日:2021年5月

2021年8月号掲載

ポジティブ心理学

「不幸でない」ことと「幸福である」ことは違う。では、何が幸福をもたらすのか? それを探り、幸福な状態へと導くのが、“ポジティブ心理学”。20世紀末に生まれた、実践的な心の学問だ。この新しい学問の概要、個人・社会への活用法を、政治学者が解説。自分の人生を充実させ、より良い社会のあり方を考えるヒントを示す。

著 者:小林正弥 出版社:講談社(講談社選書メチエ) 発行日:2021年1月

2021年8月号掲載

レイシズム

ある人種は生まれながらに優秀で、他の人種はそうではない。レイシズムは、こうした優劣が人種ごとにあるとする。だがそれは、根拠のない偏見に過ぎない ―― 。ナチス台頭の時代、文化人類学者の著者はそう指摘し、レイシズムの迷妄を明らかにした。本書が鳴らした警鐘は、社会の断絶が深まっている現代にも通じるものである。

著 者:ルース・ベネディクト 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:2020年4月

2021年7月号掲載

新型格差社会

コロナ禍は、日本社会の格差を顕わにした。それは経済のみならず、家族、教育、仕事などの面でも拡大している。小学4年生で人生ルートが決まる、働く業界で貧富の差は分かれる…。こうした格差が長期化し、固定化されれば、「階級社会」に陥りかねない。本書はこう指摘し、家族社会学の観点から日本の現状を明らかにする。

著 者:山田昌弘 出版社:朝日新聞出版(朝日新書) 発行日:2021年4月

2021年7月号掲載

どうせ死ぬから言わせてもらおう

かつて「世界第2位の経済大国」として栄華を極めた日本。だが近年は、様々なデータから明らかなように、国力を低下させ続けている。その要因はいったい何なのか? 生物学者であり、早稲田大学名誉教授の著者が、「どうせ死ぬから言わせてもらおう」と、科学者の冷徹な目で、縦横無尽に日本の政治、社会の課題を斬る!

著 者:池田清彦 出版社:KADOKAWA(角川新書) 発行日:2021年5月

2021年7月号掲載

オリンピック 反対する側の論理

「五輪はいらない!」。今、世界中でそんな声が聞こえる。コロナ禍で東京2020年大会が延期されたことで、反五輪の動きはさらに勢いづいている。その背景にあるものとは何か? 開催にかかる莫大な費用から、腐敗にまみれたIOC(国際オリンピック委員会)の実態まで、反対する側の論理を米国の元五輪選手がまとめた。

著 者:ジュールズ・ボイコフ、井谷聡子(監訳)、鵜飼 哲(監訳)、小笠原博毅(監訳) 出版社:作品社 発行日:2021年5月

2021年6月号掲載

未来探究2050

2050年。今から30年先の世界は、どんな姿をしているのか? 知識の世紀ともいわれる21世紀、その問いに答えるには、「知の未来」を知る必要がある。脳神経科学、ロボット研究、リスク研究、精神保健・人権政策…。文系理系、東京大学の多彩な知性が、それぞれの研究分野の将来像を展望。未来社会を読み解くヒントを示す。

著 者:東京大学未来ビジョン研究センター(編) 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2021年3月

2021年6月号掲載

億万長者だけが知っている教養としての数学

ギャンブルから、投資、仕事術まで。16歳でケンブリッジ大学に合格した天才が、“数学”によって、富を増やし、人生を豊かにする方法を伝授する。数学が苦手な人でも大丈夫。私たちが、つい犯しがちな数学的な誤り、生活に役立つ数学的思考力の磨き方を、わかりやすく説く。ビジネスへのヒントが詰まった、ユニークな書だ。

著 者:ヒュー・バーカー 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2021年4月

2021年6月号掲載

新型コロナの科学

2019年末に姿を現し、今も猛威を振るい続ける新型コロナウイルス。当初は未知の存在だったが、徐々に実態が見えてきた。本書では、早期から新型コロナ関連の情報を発信してきた著者が、膨大な資料を基に感染症の基礎知識や研究開発の状況などを解説、その正体に迫る。2020年末時点での新型コロナ解析の集大成である。

著 者:黒木登志夫 出版社:中央公論新社(中公新書) 発行日:2020年12月

2021年5月号掲載

日本化におびえる世界

経済、財政が悪化。金融政策で打つ手は限られる…。1990年代以降、日本は長期停滞に苦しんでいる。そして今、新型コロナの感染拡大で、海外も同じような局面を迎えた。本書は、コロナ対策の景気刺激策による財政悪化など、世界が直面する「日本化」の正体を明らかにするとともに、いまだ脱却できない日本の実態を解説する。

著 者:太田康夫 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2021年2月

2021年5月号掲載

思考からの逃走

AIが正解を与えてくれる ―― 。就職や結婚をはじめ、意思決定をAIに任せる若者が増えている。社会が複雑になった今日、自分で考えるよりも確かで、失敗のリスクを減らせるからだ。今後も意思決定の外部化は進むだろう。では、その行き着く先は? 急速に進む社会のAI化について述べ、「考えを手放すこと」について考察する。

著 者:岡嶋裕史 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2021年2月

2021年5月号掲載

プライバシーという権利

フェイスブックの個人データが選挙活動に悪用されるなど、近年、個人情報がリスクにさらされることが増えた。そんなリスクから情報を守り、個が尊重される社会をつくるには、権利としてのプライバシーを問い直すことが欠かせない。そう語る法学者が、プライバシーの本質を明らかにし、この権利を取り巻く法制度について論じる。

著 者:宮下 紘 出版社:岩波書店(岩波新書) 発行日:2021年2月

2021年5月号掲載

アメリカを動かす宗教ナショナリズム

アメリカの社会や政治は、「宗教」を抜きに語れない。中でも大きな影響力を持つのが、聖書を絶対視し、中絶に反対し、進化論を否定するキリスト教の「福音派」だ。政治的には、トランプ前大統領誕生のカギとなった。この教派はいかに発展し、いつから政治化したのか。歴史を遡り、地理的な条件を考察し、実態を明らかにする。

著 者:松本佐保 出版社:筑摩書房(ちくま新書) 発行日:2021年2月

2021年5月号掲載

Numbers Don't Lie

数字はウソをつかない。信頼の置けるデータを見れば、今、世界で何が起きているのかがわかる。中国はどこまで成長するのか、電気自動車は本当にクリーンか…。世界的な思想家が、こうした様々なトピックについて考察。数字を適切な観点から捉え、現在と過去、国と国とを比較することで、世界のリアルな姿を浮き彫りにする。

著 者:バーツラフ・シュミル 出版社:NHK出版 発行日:2021年3月