新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
2024年3月号掲載
民主主義と資本主義。冷戦後の世界を支えた2つの原理が今、岐路に立っている。それを示すのが、トランプ前大統領をはじめとした自由で民主的な価値観と相容れない指導者の台頭だ。背景に何があるのか? 格差の拡大やエリートへの不信…。本書は政治と経済が犯した失敗と人々の怒りを明らかにし、どう改革すべきかを論じる。
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「失われた30年」の間、日本企業は伸び悩んでいる。原因は、戦後の成長を支えた“経営の原理”を忘れたこと! すなわち、積極的な設備投資や人材投資で企業を成長させ、結果的に株主にも報いる、という姿勢が失われた。この「従業員主権経営」の復権を、日本企業研究の第一人者が説き、株主偏重の今の経営に警鐘を鳴らす。
2024年2月号掲載
“幸せ”の感じ方は人それぞれ。これを統計的に分析し、幸せの度合いを決める要因を明らかにするのが「幸福の経済学」だ。その最新の研究成果を、気鋭の経済学者が紹介する。お金持ちほど幸せになれる、弟がいる長女は年収が低い傾向にある等々。出世や結婚、家族構成にまつわる衝撃的事実を示し、“幸せの正体”を解き明かす。
2024年1月号掲載
様々なリスクを抱え、先が見えにくい今日の世界経済。2024年はどんな局面を迎えるのか、大和総研のエコノミストたちが見通す。米国は堅調な景気を維持できるのか、EU各国の財政は大丈夫か、日本の景気は今後どうなるのか…。ビジネスパーソンが知っておきたい世界経済の行方を多面的に展望し、1冊にまとめた。
2023年12月号掲載
経済大国から貧困大国へ ―― 。かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称された日本経済も、今は昔。30年近く賃金は上がらず、購買力は先進国で最低レベルまで落ち込んだ。著者いわく、凋落の根本にあるのは経済政策の失敗だ。円安政策や補助金バラマキなど、政府の経済運営の問題点に、野口悠紀雄氏が鋭く切り込む。
2023年11月号掲載
パンデミック、異常気象、不安定な仕事…。今日、世界は様々な危機に直面している。それらの根源にあるのは、“カニバル(共喰い)資本主義”だ! 自然や社会、政治など、人間を支える土台を貪り喰い、その結果自身の存続まで危うくしている資本主義。世界に破局をもたらしかねないこの社会システムに、世界的政治学者が警鐘を鳴らす。
国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)にも掲げられ、近年、注目を集めている“ジェンダー平等”。だが、男女間の格差は依然として大きい。労働、教育、育児…。様々な場面で顔をのぞかせる「ジェンダー格差」に、どう対処するか? 労働参加や教育機会、育児負担など、各種問題への解決策を、エビデンスをもとに考察する。
2023年9月号掲載
経済は停滞し、格差は拡大、そして競争は機能不全…。今日の世界経済は、様々な「壁」に直面している。これらの問題はなぜ生じているのか? 根本にあるのは、研究開発やブランド、ソフトウェアなどの「無形資産」が価値を持つ経済の台頭だ。“無形経済”が抱える課題の全貌を、金融・経済政策の専門家らが解説する。
2023年7月号掲載
“限りない成長”と“持続可能性”。今、私たちの社会は、両者の間で揺れている。これから進むべきは、どちらの道か? 著者の答えは、後者だ。そして、科学と資本主義は“車の両輪”のような形で歩んできたとし、その過去・現在・未来を俯瞰。目指すべき、環境・福祉・経済が調和した、「持続可能な福祉社会」の像を示す。
気温上昇、動植物の絶滅、格差拡大…。近年、急速に地球環境や社会が悪化している。原因は、成長を追い求める「資本主義」だ。本書はこう指摘し、各種統計、研究を引きつつ、成長がもたらすマイナス面を解説。「語りたいのは希望」という経済人類学者が、人類や地球に不幸と破滅をもたらさない、「成長に依存しない」社会を描く。
2023年6月号掲載
金融史・経済史の研究者が、なぜバブルが生じ、弾けるのかを分析した書である。「市場性」「通貨と信用」「投機」。この3要素を軸に、急騰と反落のメカニズムを解明し、普遍的な法則を導き出す。著者によると、ITバブルやサブプライム・バブルなど、昨今はバブルの頻度が増している。そうした中、将来に備える上で示唆に富む1冊だ。
2023年4月号掲載
10年後、20年後の日本の姿とは? 長年、日本の未来を考え続けてきた野口悠紀雄氏が、この国の将来を予測。経済、安全保障、医療・福祉など、様々な角度から、激変する社会の姿を描く。氏は言う。「未来は与えられるものではなく、主体的に作っていくもの」。そのためには、未来を正しく理解し、変化に備えねばならない。
人気レストランがチェーン展開に失敗、スタートアップが事業拡大中に資金難で破産…。ビジネスの現場では、事業やアイデアの「スケールアップ」(規模拡大)に失敗するケースが少なくない。なぜか? 事業のスケールアップに欠かせない5つの条件、最大の効果をもたらす方法を、行動経済学の大家が説く。
2023年3月号掲載
難解な数式で示される経済学は、科学的で、真実のように見える。だが、経済学者の著者は言う。「現代の主流の経済学は、ウソに満ち溢れている」。資本主義が自由と競争を促進する、公的年金制度は近い将来、高齢化によって崩壊する…。本書は、まことしやかに説かれる理論の“ウソ”を暴き、その背後に潜む“狙い”を明らかにする。
1867年に初版が刊行された『資本論』。世界的な名著だが、読み通すのは容易ではない。本書は、難解・長大で知られる、この大著のエッセンスをわかりやすく説くもの。近年の研究成果も踏まえ、『資本論』を従来にない視点から読み直し、マルクスの真意に迫る。誰もが理解できる、文字通り“ゼロから”の入門書だ。
2023年2月号掲載
人の意思決定は、必ずしも合理的ではない。過去の経験、他の人の言動など様々な要素に影響され、非合理な選択をしてしまう。その原因となる人間の思考のクセやバイアスを、多数の例を挙げて解説。それらを踏まえた上で、より良い選択を後押しする「ナッジ」の手法を紹介する。2009年刊『実践 行動経済学』の「完全版」。
エネルギーの枯渇、金融システムの破綻、気候変動問題…。今、人類は様々な脅威に直面している。このままでは、私たちの社会は“崩壊”しかねない ―― 。現代文明の脆さを喝破した、警世の書である。これから起きることは何か? 多方面で指数関数的に増加する“危機要因”を明らかにし、地球的規模の崩壊の道筋を予測する。
2023年1月号掲載
人類は今、様々な「巨大な脅威(メガスレット)」に直面している。過剰債務、スタグフレーション、脱グローバル化…。これらの脅威はかつてない規模で進み、広範囲に大損害をもたらす可能性が高い。破滅は目の前だ! かつて2007年の世界金融危機を予知し、対応した米国の経済学者が、“世界大混乱”を警告、備えを促す。
変化が激しく、先を読むのが難しい今日の世界情勢。2023年、各国経済はどのような局面を迎えるのか、大和総研のエコノミストたちが考察した。米国は高インフレに耐えられるか。エネルギー危機に直面するEUは? 厳しい外部環境の中、日本の経済活動は正常化できるのか…。世界経済の基礎知識を示しつつ、多面的に展望する。
1923年、ドイツは空前絶後のハイパーインフレに見舞われた。毎日、商品は値上がりし、紙幣は紙くず同然に。そして国が破綻…。通貨の価値が10年前の1兆分の1になるという「通貨の崩壊」は、なぜ起きたのか? パニックに陥った国民、困難な決断を先延ばしにした政治など、当時の状況を克明に描き、我々の反面教師とする。
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