新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
2024年3月号掲載
今米国で、仕事を生きがいと考える「ワーキスト(仕事主義者)」が増えている。なぜそうなったのか。本書は、仕事に対する思い込みが仕事主義を加速させていると指摘。元仕事人間たちへの取材から、仕事に「意味」を求めすぎると過重労働や燃え尽き症候群に陥ると警告する。働き方を見直すきっかけを与えてくれる1冊である。
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2024年2月号掲載
今、多様な価値観をもつ若者、“Z世代”の育成に悩む企業は少なくない。残業しない、嫌になればすぐ辞める。そんな彼らを活躍させるための、新時代の若手育成論だ。独自調査を基に、Z世代の価値観や不安を明らかにし、職場に求められる要素を指摘。著者は言う。進行中の働き方改革に加えて、「『育て方改革』が必要だ」と。
2024年1月号掲載
「ジョブ型雇用」は時代遅れ!? 既定路線化しつつあるジョブ型導入の流れに、組織論の第一人者が異を唱えた。代わりに提案するのは、個人が自営業のように、まとまった仕事を1人でこなす“自営型”だ。1人1人の個性に合わせ、仕事の範囲を柔軟に変えられるこの働き方は、硬直的なジョブ型よりも日本企業に馴染むと説く。
2023年10月号掲載
順調に業績を伸ばしてきたが、売上が2億円を超えた頃から成長が止まった ―― 。そんな悩みを抱える経営者に解決策を示す。社長の業務を社員で分業する、優秀な人材は集めるのではなくつくる等々、企業のさらなる成長に向けてなすべきことを説く。2005年に刊行され、多くの経営者に読まれてきたロングセラーの新装版。
2023年7月号掲載
組織を経営する上で、リーダーがとるべき行動とは? それを明らかにした、経営学の概論書である。「想定外への対処」や「決断」などを内容とする新たな経営学の体系を、日本企業研究の第一人者が示す。著者の集大成ともいえる1冊であり、組織のトップから下部組織の長まで、あらゆるリーダーを導いてくれるだろう。
これからの企業において、“理念”は経営資源の核となる ―― 。周りをワクワクさせるビジョン、組織が協働するカギとなるバリュー、自社の存在意義を明確化したミッション。企業の価値が「利益」よりも「意義」で測られるようになりつつある昨今、これらの理念をいかにしてつくるか。戦略デザイナーがその具体策を詳述する。
2023年6月号掲載
自社のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を成功に導くには、何をどうすべきか? この問いに、DXの専門家らが答えた。明確な「変革理念」を打ち立てる、外部の出来事に対する「高度な察知力」を築く、製品からサービスへ移行する…。変革を成し遂げるためにやるべきことを段階的に説いた、「使える」DX指南書だ。
2023年5月号掲載
上司と部下、開発部と営業部…。組織における人間関係、立場の違いから起こる問題は、ノウハウだけで解決するのは難しい。必要なのは、他者との間の「溝」に気づき、そこに「橋を架ける」こと。その方法を、気鋭の経営学者が説く。論破するのでもなく、忖度するのでもない、すべての人間関係に有効な「対話」の教科書だ。
2023年4月号掲載
2年連続で利益2兆円。高業績を誇るコンテナ海運会社、Ocean Network Express(ONE)。大手海運3社の赤字部門の分離・統合で生まれた同社が、なぜ躍進できたのか。日本から離れた「出島」に本社を置く、若手・中堅が存分に腕を振るえる環境がある…。その成功要因は、事業の再構築を模索する企業にとって示唆に富むものだ。
組織のパフォーマンス向上のカギは、“心理的安全性”にあり! メンバーが失敗を恐れず学習し、自律的に動き、現状打破に挑戦する。そんな活力あるチームのつくり方を、4段階に分けて解説する。互いに敬意を払い、組織の活動に参加することを認める。つまり 「尊重」と「許可」の組み合わせが、心理的安全性を高めるポイントだ。
2023年3月号掲載
仕事がゆるくて辞めたい。そう悩む若者が多いことが、リクルートワークス研究所の調査で判明した。労働時間は減少、負荷は高くなく、上司からの叱責もない「ゆるい職場」が、逆に彼らの不安感を高めているというのだ。こうした職場が若者の不安をあおる理由、企業がとるべき対応策などを、データを示しつつ解説する。
権力者は何をしても許される。だから“頂点”を目指せ ―― 。組織行動学の専門家である著者はそう説き、成功者に共通する原理原則を明かす。「ルールを破れ」など、一見常識に反する法則もあるが、その内容は組織を動かす力学や駆け引きを踏まえたもの。権力を手にし、出世するために必須の原則を示した、実践的な書である。
法律や権力による強い統制でもって国を治めよ ―― 。支配者たるべき者の統治思想を、現実主義的な観点から説く『韓非子』。春秋戦国以後、2000年以上読み継がれてきたこの中国古典を、平易な現代語訳で紹介する。人間の本質を鋭く抉るその思想は今なお古びず、精彩を放つ。マキャベリの書と並び称される“不滅の君主論”だ。
2023年1月号掲載
今、私たちは岐路に立っている。「昔の働き方」に戻るのか、それとも、仕事のあり方を根本的に「リデザイン(再設計)」するのか ―― 。コロナ禍を機に、働き方が大きく変わる中、自社を“未来に通用する企業”へ進化させる方法を説いた書だ。ベストセラー『LIFE SHIFT』の著者が、その具体的なプロセスを解説する。
2022年11月号掲載
よい“話し合い”には、「対話」と「決断」が欠かせない ―― 。参加者が人の話を聞かず、何も決まらない長時間の会議が多くの組織で頻発している。そんな残念な話し合いを有意義な場に変えるためのヒントを、人材開発の研究者が説いた。本書で示される“作法”を実践すれば、相互理解が深まり、納得感ある結論を導けるはずだ。
2022年9月号掲載
不祥事が止まない、現場に活力がない、上意下達が横行…。今、日本企業に「活力枯渇病」が蔓延している。元凶は“組織風土の劣化”。これを克服するには、良質な“カルチャー”を築くことが必要だ。現場が主体的に、やる気に満ちて働く ―― そんな組織に再生させるヒントを、『現場力を鍛える』の著者・遠藤功氏が提示する。
2022年8月号掲載
ミレニアル世代(1980~96年生まれ)の登場以降、職場は転換期を迎えている。にもかかわらず、マネジメントは古いまま。そんな中、マネジャーは、いかに部下の能力を高め、組織を成長させるか? ギャラップ社が世界中で行った調査を踏まえ、若い世代が望むこと、部下の熱意を高める方法、効果的な会話術などを詳説する。
2022年7月号掲載
「失敗学」とは、失敗を積極的に捉え、原因を究明して次の行動に活かすことを主眼とするもの。不確実さが増す現代社会には、明確な「正解」がない。そんな環境下で自分なりの正解を見つけるには、仮説を立てて試行錯誤し、失敗から学びを得ることが重要になる。そのために必要な心構えと技術を、失敗学の第一人者が説く。
2022年6月号掲載
カエサル、ヒトラー、金正日(キムジョンイル)、あるいは企業経営者。古今東西、様々な独裁者がいる。彼らは、なぜ支配者でいられたのか。この疑問を解くカギは、「支配者が支配されるルール」にある。それはすなわち、「政治的に生き残る」こと。この視点に立てば、独裁者の行動の“本当の理由”が見えてくるという。
2022年2月号掲載
チームメンバーの行動を変えるのに必要なのは、やる気やノルマではない。「認知」を変えれば、彼らは自ら動く。こう述べる2人の著者が、認知科学に基づく「内因的な原理によって人を動かす方法」を説く。働く人々の価値観が多様化する現代、部下のものの見方を変え、チームを進化させる原則を示したリーダーシップ論。
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