2023年1月号掲載

この一冊でわかる世界経済の新常識2023

変化が激しく、先を読むのが難しい今日の世界情勢。2023年、各国経済はどのような局面を迎えるのか、大和総研のエコノミストたちが考察した。米国は高インフレに耐えられるか。エネルギー危機に直面するEUは? 厳しい外部環境の中、日本の経済活動は正常化できるのか…。世界経済の基礎知識を示しつつ、多面的に展望する。

著 者:熊谷亮丸(監修)、大和総研(編著) 出版社:日経BP 発行日:2022年11月

2022年4月号掲載

政府は巨大化する 小さな政府の終焉

大型増税か、政府支出の大幅削減か、どちらも拒み、債務危機に陥るか ―― 。これが、先進各国が今後迫られる“究極の選択”だ。その原因は、医療、年金、気候変動など、長期的な支出拡大の圧力。ほとんどの国が、かつてない財政の膨張に直面する。本書は、各種データを基にそれらの圧力を分析し、国家財政の未来を見通す。

著 者:マーク・ロビンソン 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2022年1月

2022年3月号掲載

永守流 経営とお金の原則

緻密で揺るぎない財務の戦略、原則があってこそ、企業は成長できる! こう指摘する日本電産の創業者・永守重信氏が、半世紀にわたる企業経営を通して会得した“経営とお金の原則”を披露。キャッシュの重要性から、取引先の見極め方、M&A成功の秘訣まで。実践的な知識やノウハウが、具体的なエピソードを交え語られる。

著 者:永守重信 出版社:日経BP 発行日:2022年1月

2022年2月号掲載

エンベデッド・ファイナンスの衝撃 すべての企業は金融サービス企業になる

「エンベデッド・ファイナンス」とは、「非金融企業が既存サービスに金融サービスを組み込んで提供する」こと。これが今、小売や通信、ITなど各種業界に広がっている。金融サービスを組み込むことで、顧客満足や購入金額の拡大が望めるからだ。この新たな金融サービスはどのようなものか、定義、事例など、詳しく紹介する。

著 者:城田真琴 出版社:東洋経済新報社 発行日:2021年12月

2021年12月号掲載

データエコノミー入門 激変するマネー、銀行、企業

これまでの世界をコントロールしてきたのは、資金力や権力だった。今、それが変わりつつある。今後、重要になるのはデータだ。とりわけ、「マネーのデータ」に注目すべきだと本書は指摘。データを制する者が世界を制する ―― 。そんな「データ資本主義」と呼ぶべき新たな経済の仕組みを、野口悠紀雄氏が平易に解説する。

著 者:野口悠紀雄 出版社:PHP研究所(PHP新書) 発行日:2021年10月

2021年11月号掲載

決定版 デジタル人民元 世界金融の覇権を狙う中国

2022年2月、北京五輪での披露が見込まれるデジタル人民元。だが、その仕組みや発行の狙いはいまだ謎に包まれたまま。それは、デジタル人民元が中国の国家戦略と深く関わっているからに他ならない。米国の通貨・金融覇権に挑戦し、「人民元通貨圏」を形づくる ―― 。そうした中国の目論見を、元日銀審議委員が徹底解説する。

著 者:木内登英 出版社:東洋経済新報社 発行日:2021年9月

2021年4月号掲載

アクティビスト 取締役会の野蛮な侵入者

物言う株主、アクティビスト。彼らは、業績の悪い企業を懲らしめ改善を迫るヒーローか、それとも、手早く稼ぐために企業を食い物にする乗っ取り屋か ―― 。世評を二分するこの投資家の実態に、金融ジャーナリストが迫った。彼らの成り立ちから、取締役会との攻防、成功の要因、今後の課題まで、多くの実例を交え詳述する。

著 者:オーウェン・ウォーカー 出版社:日経BP・日本経済新聞出版本部 発行日:2021年1月

2020年12月号掲載

経済危機はいつまで続くか コロナ・ショックに揺れる世界と日本

コロナ・ショックは人と物の動きを止め、リーマン・ショック以上の危機を世界にもたらした。今後、世界、日本の経済はどうなるのか? コロナは抑えたものの、過剰債務を抱える中国は、企業倒産が増えかねない。感染被害の対策を巡り足並みが乱れたEUは、崩壊のリスクが高まる…。事例やデータを基に、先を見通す。

著 者:永濱利廣 出版社:平凡社(平凡社新書) 発行日:2020年10月

2020年11月号掲載

ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論

過去数十年で労働生産性は大きく上がった。だが、労働時間は減らず、報酬も平行線をたどっている。なぜか。それは、「ブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)」が増えたからだ! 生産性の向上に伴い社会に広がった無意味な仕事の実態と、それが増加した原因を明らかにする。仕事と価値の関係を見つめ直す、世界的話題の書。

著 者:デヴィッド・グレーバー 出版社:岩波書店 発行日:2020年7月

2020年11月号掲載

[徹底解明] タックスヘイブン グローバル経済の見えざる中心のメカニズムと実態

副題「グローバル経済の見えざる中心のメカニズムと実態」。言葉は耳にするものの、実態はベールに包まれた“タックスヘイブン”に斬り込んだ書だ。マネーロンダリングと関わりの深い、グローバル闇経済。その調査・研究を長年行ってきた3人の著者が、タックスヘイブンのメカニズムや世界経済への影響など、全容を解明する。

著 者:ロナン・パラン、リチャード・マーフィー、クリスチアン・シャヴァニュー 出版社:作品社 発行日:2013年9月

2020年10月号掲載

ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元

世界の“中国共産主義化”が、着実に実現しつつある ―― 。国連の要職を中国人や親中派で固めて操る、「一帯一路」(広域経済圏構想)による発展途上国の取り込み、デジタル人民元の開発…。中国が、ポストコロナの世界で覇権につながり得る動きを進めている。それにアメリカはどう対抗するのか。米中覇権の行方を読み解く。

著 者:遠藤 誉、白井一成、中国問題グローバル研究所(編) 出版社:実業之日本社 発行日:2020年8月

2020年9月号掲載

アフター・ビットコイン2 仮想通貨vs.中央銀行 「デジタル通貨」の次なる覇者

今日、あらゆるものはデジタル化する。それは「おカネ」も例外ではない。フェイスブックによる新デジタル通貨「リブラ」の発行計画。すでに実用化は秒読み段階に入ったとされる、各国中央銀行の「中銀デジタル通貨」…。通貨のデジタル化を巡って世界で繰り広げられる覇権争いの行方を、日銀出身の第一人者が読み解く。

著 者:中島真志 出版社:新潮社 発行日:2020年6月

2020年5月号掲載

国家・企業・通貨 グローバリズムの不都合な未来

「国民国家・株式会社・中央銀行」。この3つが、現代の政治と経済の基本的な形だ。だが今、グローバリズムの広がりと経済活動のデジタル化により、3者のバランスが崩れ、社会を担う「中間層」が苦しみ、社会の亀裂が深まっている。悪循環に陥った資本主義が向かう先とは。現状と今後を、日銀出身の著者が詳しく読みとく。

著 者:岩村 充 出版社:新潮社(新潮選書) 発行日:2020年2月

2019年2月号掲載

市場サイクルを極める 勝率を高める王道の投資哲学

ウォーレン・バフェットも一目置くという、世界的な投資家ハワード・マークス。氏の手に成るロングセラー、『投資で一番大切な20の教え』で論じられた要素のうち、最も重要な「市場サイクル」にスポットを当てた書である。サイクルの重要性、性質、種類、対処の仕方等々、“勝率を高める王道の投資哲学”が披露される。

著 者:ハワード・マークス 出版社:日本経済新聞出版社 発行日:2018年10月

2019年1月号掲載

「10%消費税」が日本経済を破壊する 今こそ真の「税と社会保障の一体改革」を

消費税率8%から10%へ ―― 。2019年10月に実施が予定される消費増税は、日本経済に“破壊的ダメージ”をもたらす、と著者は言う。なぜか? その証拠を、デフレ不況の引き金を引いた1997年の5%消費増税や、2014年の8%消費増税時のデータを引きつつ示す。そして、日本経済を真に再生させるための道筋を描く。

著 者:藤井 聡 出版社:晶文社 発行日:2018年11月

2018年11月号掲載

決定版 銀行デジタル革命 現金消滅で金融はどう変わるか

近年、通貨の電子化が進む。そんな中、デジタル通貨を巡る、三つどもえの覇権争いが始まった。ビットコインなどの仮想通貨と、民間銀行、中央銀行が発行するデジタル通貨の争いだ。それぞれの特徴とは? 将来性は? また、キャッシュレス化で金融や社会はどう変わるのか? 元・日銀審議委員がデジタル通貨の今後を見通す。

著 者:木内登英 出版社:東洋経済新報社 発行日:2018年9月

2018年3月号掲載

「おカネの天才」の育て方 一生おカネに困らないために、親が子供に伝えるべき「おカネの話」

多くの親は、子供との「おカネの話」を避けたがる。間違ったことを教えてしまわないかと、不安になったりするからだ。しかし、金銭教育は大切である。研究によれば、おカネの管理に役立つ習慣の多くは7歳までに決まる。本書は、おカネについて親は何をどう教えるべきか、子供の年齢層ごとにわかりやすくアドバイスする。

著 者:ベス・コブリナー 出版社:日経BP社 発行日:2018年1月

2017年12月号掲載

仮想通貨革命で働き方が変わる 「働き方改革」よりも大切なこと

今、安倍政権が賃金引き上げなどを目標に掲げ、「働き方改革」を進めている。だが、著者によれば、企業に雇われることを前提とした改革には限界がある。重要なのは、多様な働き方ができる社会をつくることだ。本書では、組織に依存せずに働く「フリーランサー」や、技術の進展が働き方にもたらす影響について詳述する。

著 者:野口悠紀雄 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2017年10月

2017年7月号掲載

ビットコインは「金貨」になる 円崩壊に備える資産防衛術

人工知能時代のコンピューターが生んだデジタル通貨、“ビットコイン”。その仕組みや従来の通貨との違い、各国の対応を、事情に詳しい国際弁護士が解説する。アフリカを中心に広がるデジタル通貨「エムペサ」、ビットコインのATMが存在するスイス…。ドルや円など紙幣の価値、資産防衛を考える上で、新たな視点をもたらす書だ。

著 者:石角完爾 出版社:朝日新聞出版 発行日:2017年5月

2016年11月号掲載

人工知能が金融を支配する日

ここ数年で、人工知能は急速に進歩した。その影響を一番最初に、そして一番大きく受けるのが金融業界だ。分析によれば、今後10~20年で融資係、クレジット・アナリストの仕事がロボット化される確率は98%。すでに市場では「ロボ・トレーダー」が闊歩する。金融に人の居場所はあるのか? 業界の現在と未来を見通す。

著 者:櫻井 豊 出版社:東洋経済新報社 発行日:2016年9月