新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
2024年2月号掲載
“戦略の戦略家”と称される著者いわく、「戦略の策定とは意思決定でも目標設定でもない。長期的ビジョンも要らない」。それは、克服可能な最重要ポイントを見極め、解決法を見つけることだと述べ、その手順を論じる。多彩な事例を引きつつ、戦略についての経営陣の誤解を解きほぐし、すべきことを説いた500頁超の大著である。
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自社の利益を追求するだけでは、激変する世界を生き残れない。すべてのステークホルダーと密接な関係を築くことが必要だ ―― 。企業存続のカギは「心のつながり」の構築にあると説いた書である。顧客に愛され、従業員が満足し、株主にも利益をもたらす。そんな“愛される企業”の思考と行動を、多数の企業事例から導き出す。
2024年1月号掲載
不連続な時代のリーダーは、潮流の変化をいち早く感じ取らねばならない ―― 。ボストン コンサルティング グループが、2024年の経営の成否を決める重要論点を示した。生成AIなどの「経営トレンド」や、事業開発力、値付けといった必須の「経営能力」。自社の競争優位を構築する上で外せない8つの論点について詳しく論じる。
2023年12月号掲載
顧客に“刺さる”マーケティング戦略は、どうすれば作れるのか? この問いに、コンサルタントが答えた。ポイントは、顧客に「あなたから買いたい」と思ってもらえる「強み」を作り、その強みを「伝え切る」こと。これを実行するためのノウハウと、売上につながるKPI(重要業績評価指標)の設定の仕方について詳述する。
2023年11月号掲載
日本企業は、新規事業に着工する力を強化すべき ―― 。ボストン コンサルティング グループの日本共同代表が、その力の高め方を説いた。新規事業に対する理解不足や共通認識の欠如など、着工を阻む原因は様々。これらを克服するための留意点を、新規事業の全体像と併せ提示する。自社の挑戦を加速させるヒントに満ちた1冊。
近年、世の中の不確実性が高まっている。科学技術の変化、政治的な変化…。これらがもたらす競争環境の激変 ――“戦略転換点”において、リーダーにとって重要なもの。それは「仮説指向(ディスカバリー・ドリブン)計画法」だ。綿密な計画ではなく、機敏な仮説検証を通じた学びが、予測がつかない時代の勝利のカギだと、世界的な経営思想家は言う。
2023年9月号掲載
「カニバリゼーション」とは、新事業と既存事業が“共食い”を起こすこと。新たなビジネスが求められる今日、避け難いこの問題について、ビジネスモデル研究の第一人者が解説。カニバリゼーションがもたらす弊害とその克服方法、また、逆にこれを活用して組織を成長させる手法を、事例とともにわかりやすく語る。
2023年7月号掲載
組織を経営する上で、リーダーがとるべき行動とは? それを明らかにした、経営学の概論書である。「想定外への対処」や「決断」などを内容とする新たな経営学の体系を、日本企業研究の第一人者が示す。著者の集大成ともいえる1冊であり、組織のトップから下部組織の長まで、あらゆるリーダーを導いてくれるだろう。
これからの企業において、“理念”は経営資源の核となる ―― 。周りをワクワクさせるビジョン、組織が協働するカギとなるバリュー、自社の存在意義を明確化したミッション。企業の価値が「利益」よりも「意義」で測られるようになりつつある昨今、これらの理念をいかにしてつくるか。戦略デザイナーがその具体策を詳述する。
著者がハーバード・ビジネス・スクールで教える、最先端かつシンプルな戦略、「バリューベース戦略」を徹底解説。簡単な図を使い、圧倒的なパフォーマンスを引き出す方法を伝授する。カギとなるのは「支払意思額(WTP)」と「売却意思額(WTS)」。WTPを高めるかWTSを低くすることで、企業は付加価値を創り出せるという。
2023年6月号掲載
自社のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を成功に導くには、何をどうすべきか? この問いに、DXの専門家らが答えた。明確な「変革理念」を打ち立てる、外部の出来事に対する「高度な察知力」を築く、製品からサービスへ移行する…。変革を成し遂げるためにやるべきことを段階的に説いた、「使える」DX指南書だ。
営業利益は実に4000億円。時価総額13兆円で、国内の全上場企業のトップ5に位置するキーエンス。自動制御機器や計測機器などを販売・製造するこの企業は、いかにして高業績を実現し続けているのか。キーエンス協力の下、経営学者が調査・取材を行い、同社が取り組む高付加価値経営、イノベーションの仕組みを解析する。
2023年4月号掲載
中国の軍拡、北朝鮮の核開発…。今、日本の安全保障環境は悪化している。こうした緊迫した時代における、日本の戦略を論じた書だ。防衛政策のエキスパートである著者は、「現状変更」を図る中国に対して、あくまで「現状維持」が日本の大戦略上の目的だと指摘。それを達成するための「統合海洋縦深防衛戦略」を披露する。
人口変動や地政学リスクの拡大など、今日、経営環境の変化が激しく、先を見通しづらい。そうした中で企業が生き残るには、小手先ではない、抜本的な企業の変革「トランスフォーメーション」が欠かせない。その成功のための「5つのポイント」を、BCG(ボストン コンサルティング グループ)元日本代表が事例を交え、解説する。
人気レストランがチェーン展開に失敗、スタートアップが事業拡大中に資金難で破産…。ビジネスの現場では、事業やアイデアの「スケールアップ」(規模拡大)に失敗するケースが少なくない。なぜか? 事業のスケールアップに欠かせない5つの条件、最大の効果をもたらす方法を、行動経済学の大家が説く。
2023年2月号掲載
今や巨大テック企業となったウーバーやインスタグラム。その成功の裏には、「ネットワーク効果」がある。多くの人が使えば使うほど製品の価値が高まり、急成長するという戦略だ。シリコンバレーの投資家が、その全貌を解説した。5つのステージからなるネットワーク効果のフレームワークは、様々な事業分野で活用可能だ。
2023年1月号掲載
新型コロナの蔓延、ロシアのウクライナ侵攻など、近年の世界は不確実性に満ちている。そうした中、経営者はいかに先を読み、どんな手を打つべきか。ボストン コンサルティング グループが、2023年のビジネスの成否を分かつ10の重要論点を紹介する。物流のデジタル化、仮想空間が生む巨大市場…。競争に勝つ上で有用な1冊だ。
2022年10月号掲載
今、「業界」の垣根が消えつつある! 薬局が小売事業だけでなく、医療サービスや医療保険を手がけるなど、業界の枠を超えた「エコシステム」(生態系)が築かれつつあるのだ。こうした世界で勝つには、エコシステムを理解し、自社が生み出す価値を定めて、行動する必要がある。そのための戦略を、具体的な事例とともに説く。
当初定めたプランに代わる“次の一手”、それが「プランB」だ。コロナ禍のような予想外の事態に備え、事前に策定すべきものだが、そもそも作っていない、あるいはプランBがあっても実行できないという組織が少なくない。なぜか? 本書は、その原因を示すとともに、プランBを発動させる方法を解説した「教科書」である。
2022年7月号掲載
未曾有のコロナ危機で多くの企業が苦しむ中、スポーツブランドのナイキは業績を伸ばし続けている。なぜ、それが可能なのか。強さのカギは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入にある。スマートフォンアプリを使った取り組みなど、デジタルそのものをビジネスの核に据えた、独自のDX戦略について解説する。
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