2025年11月号掲載

再雇用という働き方 ミドルシニアのキャリア戦略

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著者紹介

概要

本人が希望すれば65歳まで働ける今日、60歳の定年を機に引退する人は少ない。多くは再雇用され働き続ける。こうした「ミドルシニア(50~65歳)」が活躍するために、気をつけるべきことは何か。経験とスキルを備えた彼らを、「年下上司」はどうマネジメントすべきか。個人と組織の両面から、今後の働き方や支援策を提示する。

要約

高齢期キャリアの構造

 今日、雇用者の職業人生は長期化している。

 この変化は、単に労働に従事する期間が延びるというだけではない。1人1人の働き方やキャリア形成に根本的な再考を迫るものである。

 現代の雇用者のキャリアは「現役時代(20~50歳)」「ミドルシニア期(50~65歳)」「シニア期(65歳以上)」という3ステージで捉えられる。

 現役時代は、若手から中堅にかけて、住宅購入や子どもの教育費といった人生の大きな支出に直面する時期であり、スキルアップや昇進・昇格、それによる収入増を仕事の主な動機とする時期だ。

 次に続くのがミドルシニア期だ。家計の状況からまだ稼ぎ続ける必要がありながらも、ポストオフ(一定の年齢に達した社員を役職から外す人事制度)などによって役職を降りることが多くなり、キャリアの中で最も複雑で難しい局面に直面する。

 そして、シニア期は、子どもの独立や住宅ローンの完済などにより家計支出が大きく減少し、公的年金の支給も始まる年齢になるため、「地域に根差した小さな仕事」を通じて無理なく社会に貢献するという考え方が標準的になりうる時期だ。

継続雇用か転職か引退か

 職業人生が長期化していく中で、ミドルシニア以降の人はどのように働いているのだろうか。

 大きな割合を占めるのは、再雇用されて働き続ける人である。61歳時点で見ると、約3割の人が同じ企業で定年後再雇用者として働いている。

 意外と多いのが転職する人だ。50歳から少しずつ増え、59歳の時点でも25%存在している。

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