2019年4月号掲載

リバタリアニズム アメリカを揺るがす自由至上主義

「リバタリアニズム」(自由至上主義)とは、公権力を極力排除し、自由の極大化を目指す立場のこと。社会保障費の増額に反対など、経済政策面は「保守」だが、イラク戦争反対、同性婚に賛成など「リベラル」な面も持ち、従来の左右対立の枠に収まらない。近年、米国社会に広がるこの思想の実態を、現地取材を基に詳説する。

著 者:渡辺 靖 出版社:中央公論新社(中公新書) 発行日:2019年1月
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2019年4月号掲載

それをお金で買いますか 市場主義の限界

インドの代理母による妊娠代行が6250ドル、米国へ移住する権利が50万ドル。今日、あらゆるものがお金で取引される。市場の論理では、問題ない。だが、何かおかしい ―― 。道徳的な問題をはらむ売買の例を通じ、お金で買うべきではないものについて考える。問いかけるのは、「ハーバード白熱教室」のマイケル・サンデル氏。

著 者:マイケル・サンデル 出版社:早川書房(ハヤカワ文庫) 発行日:2014年11月
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2019年4月号掲載

論語のこころ

孔子やその弟子たちの言行を収めた『論語』。本書は、中国哲学史の碩学が、時代を超えて読み継がれる同書から120余の章段を選んで体系化し、平易に解説したものである。何よりも徳性(人格や人間性など)が重要、老年期には「得(物欲)」に用心せよ、等々。基本的道徳が軽視されがちな今日、『論語』の教えから学ぶことは多い。

著 者:加地伸行 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:2015年9月
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2019年3月号掲載

西洋の自死 移民・アイデンティティ・イスラム

欧州は自死を遂げつつある ―― 。大量移民を受け入れ続ける欧州の未来に、気鋭の英国人ジャーナリストが警鐘を鳴らした。移民制限を唱える人への誹謗中傷、失われつつある西洋的な文化や価値観。さらには、マスコミがタブー視し、あまり報じられない移民によるレイプの問題などにも斬り込み、移民の受け入れの是非を問う。

著 者:ダグラス・マレー 出版社:東洋経済新報社 発行日:2018年12月
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2019年3月号掲載

領土消失 規制なき外国人の土地買収

中国資本による土地買収の実態を暴いた、『爆買いされる日本の領土』。本書は、この書の続編である。奄美大島などで進む土地買収問題の現状を伝えるとともに、外国資本による日本の国土買収が止まらない理由を、諸外国の法規制と比較して解説。土地買収を容認し続けると、国家そのものの存在が危うくなると警告する。

著 者:宮本雅史、平野秀樹 出版社:KADOKAWA(角川新書) 発行日:2018年12月
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2019年3月号掲載

国家と教養

教養なき国民が国を滅ぼす ―― 。ベストセラー『国家の品格』の著者が、「現代に相応しい教養」のあり方を提言。各国の国民が十分な教養を持たない限り、世界の混迷は永遠に続く。こう語り、今日備えるべき、人文、社会、科学、大衆文化の「教養の4本柱」を示す。実体験や読書により、真に血肉化された教養の必要性が説かれる。

著 者:藤原正彦 出版社:新潮社(新潮新書) 発行日:2018年12月
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2019年3月号掲載

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

プロテスタントの宗教倫理と、職業労働や近代資本主義との関連性を考察した、社会科学の古典である。なぜドイツの資本家や経営者にはカトリックではなく、プロテスタントが多かったのか? 人が働く動機とは? 19~20世紀初頭に活躍した、ドイツの社会科学者マックス・ウェーバーの著名な論考を、読みやすい新訳で紹介する。

著 者:マックス・ウェーバー 出版社:日経BP社(日経BPクラシックス) 発行日:2010年1月
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2019年2月号掲載

日本の少子化 百年の迷走 人口をめぐる「静かなる戦争」

日本の人口減少が止まらない。予測によれば、2110年の総人口は約4300万人(2015年時の3分の1)、年間出生数は24万人弱(同4分の1)に。激減の理由とは? 少子化の根本原因を探るべく、日本の近現代史を「人口」の視点から捉え直した。戦後の出生数減少の裏にはGHQの占領政策があるなど、興味深い指摘がなされる。

著 者:河合雅司 出版社:新潮社(新潮選書) 発行日:2015年12月
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2019年2月号掲載

「縮み」志向の日本人

日本文化の特質とは? 日本人の考え方は、欧米など他国の人と何がどう違うのか? 古くから、日本人は小さいものに美を認め、何事も縮めようとする「縮み志向」だったと語る韓国の文芸評論家が、短歌や小説、生活様式などから、その特質を読み解く。外国人ならではの視点がキラリと光る、「日本文化論」である。

著 者:李 御寧 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:2007年4月
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2019年1月号掲載

ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 幸福学

幸福な人は、不幸な人よりも、有能な働き手であり、意欲が高い ―― 。近年、世界的に盛んになりつつある「幸福学」の研究。本書は、この分野の名論文をまとめたものだ。価値観が多様化する今日、戦略性や論理性の他に求められる「感情的知性=EI」を柱にした、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌「EIシリーズ」の一書。

著 者:ハーバード・ビジネス・レビュー編集部(編) 出版社:ダイヤモンド社 発行日:2018年11月
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2019年1月号掲載

大人のための儒教塾

「儒教」は、倫理・道徳の教えとして、堅苦しいイメージで見られがちだ。しかし、そもそもは東北アジアにおける“家族主義”の中から生まれたもの。意外にも、日本人の生活に深く根ざすお墓やお盆などの先祖供養は、仏教ではなく儒教に由来する。その真の姿を、中国哲学史の碩学が、儒教の歴史を繙きつつわかりやすく説く。

著 者:加地伸行 出版社:中央公論新社(中公新書ラクレ) 発行日:2018年11月
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2018年12月号掲載

方法序説

『方法序説』は1637年に世に出た。原題は「理性を正しく導き、学問において真理を探求するための方法の話〔序説〕」。真理を見いだすための方法を求め、思索を重ねたデカルト、41歳の時の著作である。考える私、自らの思想や生を導く規準…。示される新しい哲学の根本原理や方法は、近代以降の学問の基礎をなすものといえる。

著 者:デカルト 出版社:岩波書店(岩波文庫) 発行日:1997年7月
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2018年11月号掲載

日本人として知っておきたい世界史の教訓

混迷する国際社会の中で、日本が生き抜くために必要なこととは? それは、「大きなスケールの歴史に基づいて世界をよく知ること」。こう語る国際政治学者・中西輝政氏が、世界史の事件を読み解いた。20世紀の世界で覇権国であり続けた英米両国の覇権の本質に関する考察を中心に、世界史から日本が学ぶべき教訓を引き出す。

著 者:中西輝政 出版社:育鵬社 発行日:2018年8月
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2018年11月号掲載

憲法とは国家権力への国民からの命令である 民主主義の主権は在民にあり

憲法の最大の使命は、生命、自由、財産という、国民の基本的人権を守ること。だが政府は、自国民を他国が拉致してもほぼ何もせず、バブル崩壊時に助けたのは大銀行。にもかかわらず、国民は「憲法違反」だと声を上げない。本気で憲法と向き合わない。そんな現状を憂える著者が、近代民主主義を通観し、憲法の本質を説く。

著 者:小室直樹 出版社:ビジネス社 発行日:2013年7月
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2018年9月号掲載

グリフィス版 孫子 戦争の技術

米国海兵隊に所属し、退役後に軍事研究家となった著者による『孫子』の論考である。1963年に発刊され、西側諸国では歴史的名著として評価されている。戦争における最善の策は、「戦わずして勝つ」こと。そんな普遍の原理を説き、毛沢東はじめ多くの武人に影響を与えた「戦争論の古典」を、元軍人ならではの視点から読み解く。

著 者:サミュエル・B・グリフィス 出版社:日経BP社(日経BPクラシックス) 発行日:2014年9月
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2018年7月号掲載

職業としての政治/職業としての学問

20世紀を代表する社会科学者、マックス・ウェーバーによる講演2つを収録した書である。このうち、本稿では『職業としての政治』を紹介する。政治家とはどのような職業か。求められる資質とは。第1次大戦に敗北したドイツで、若者たちに訴えかけた内容は、時代を超え、政治のあり方を考える上で貴重な示唆を与えてくれる。

著 者:マックス・ウェーバー 出版社:日経BP社(日経BPクラシックス) 発行日:2009年2月
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2018年3月号掲載

イスラーム主義 もう一つの近代を構想する

イスラームの教えに基づく社会、国家を目指す「イスラーム主義」。19世紀末頃に生まれたこのイデオロギーが、今、中東を広く覆いつつある。実際、イスラームを政治に反映させようという声が中東の政治を変えている。その背景にあるものとは?政治と宗教の関係はどう変わっていくのか? 歴史を繙きながら考察する。

著 者:末近浩太 出版社:岩波書店(岩波新書) 発行日:2018年1月
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2018年2月号掲載

「忖度」の構造 空気を読みすぎる部下、責任を取らない上司

国会での森友学園問題などの論議を機に、国民の関心を集めるようになったのが「忖度」である。本人の意に反し、「上」の意向を忖度して動かざるを得ない者、「下」が勝手に忖度して動いたため、窮地に追い込まれる者…。こうした日本社会の病理ともいえる問題の構造を解明し、“忖度社会”を生き抜くための処方箋を示す。

著 者:榎本博明 出版社:イースト・プレス(イースト新書) 発行日:2017年12月
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2018年2月号掲載

ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方

「世界で最も幸せな国」デンマークで大切にされている暮らしのあり方、それが「ヒュッゲ」だ。例えば、キャンドルに火をともしたり、友人を家に招いて食事をしたり…。人と温かくつながり、満ち足りた時を過ごす。ヒュッゲを軸にした、そのシンプルで心地よいライフスタイルが、豊富な写真を添えて紹介される。

著 者:マイク・ヴァイキング 出版社:三笠書房 発行日:2017年10月
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2018年1月号掲載

シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 宗教国家アメリカのふしぎな論理

大方の予想を覆して誕生した、トランプ新政権。それを可能にしたものとは? 神学者の森本あんり氏が、トランプ現象の背景に迫った。アメリカのキリスト教は他の国とどう違うのか、それが社会にどのような影響を与えたのか。かの国に根づいた独自の宗教性を切り口に、ポピュリズムが蔓延するアメリカの現在を読み解く。

著 者:森本あんり 出版社:NHK出版(NHK出版新書) 発行日:2017年11月
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