新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
最新号に掲載している“一読の価値ある新刊書”10冊の内容をご覧いただけます。
編集部が独自のテーマを設定し、5冊程度の良書を選出して紹介します。
編集部員が思わず読書メモを取った、良書の中の“一節”や“物語”を紹介します。
編集部員が「いま改めてお薦めしたい本」「再読したい名著」をPick Up!
各ジャンルにおける必読の名著10冊を編集部が選定。選書は随時更新します。
1万人以上の定期購読者を対象とした読者アンケートで決定された、半年ごとのベストビジネス書です。
2020年7月号掲載
このところ、AIブームが過熱気味だ。機械学習によって高精度の予測を行うディープラーニング、また自動運転技術などの急速な進化が耳に入る。片や、AIによる雇用破壊を危惧する声も聞かれる。プラスとマイナス、両方のイメージがあるが、実際はどうなのか。仕事におけるAI技術の現状、未来を客観的に分析し、伝える。
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今日、多額の無駄な費用が、日本の社会保障財政を圧迫している。市販で買える薬を病院で処方してもらう、病院は入院期間を必要以上に伸ばす…。医療や介護の現場では、こうした無駄が放置されているのだ。本書は、膨大なデータの独自分析によって、社会保障の構造問題に切り込むとともに、財政危機を避ける方策を探る。
スペインかぜ、エボラ出血熱、そして新型コロナウイルス感染症…。パンデミックをもたらすウイルスは、人間にとって脅威だ。だが、ウイルスを研究する著者によれば、感染の広がりは人が自然界に入り込みすぎたからでもある。ウイルス自体は「悪者」ではないとし、生物とも無生物ともいえない、この曖昧な存在の本質に迫る。
自然を破壊し、人体を蝕む化学薬品。本書は、その危険性に対する認識がまだ十分でなかった1962年に刊行され、化学薬品乱用の恐ろしさを世に訴えた。水や土壌の汚染、害虫の大発生、そして化学物質による発癌…。地球環境問題が深刻化している今、改めて著者の警告に耳を傾けたい。半世紀を超えて読み継がれる名著である。
2020年6月号掲載
所得格差が大きな社会は、格差の小さな社会よりも、健康や社会の問題に苦しむ人が多い。金持ちでも幸せになれない ―― 。英国の格差研究の第一人者たちによる渾身の研究である。不平等が人の心をいかに蝕んでいくのか、そして、誰もが幸せになれる社会にどう移行するか。多くの文献とデータを駆使して分析し、提言する。
2020年5月号掲載
地球温暖化が進む今日、“化石燃料文明”からの脱却はもはや待ったなし。地球上の生命を救うカギは、「グリーン・ニューディール」だと言う。社会の脱炭素化、スマートでデジタル化されたインフラの整備…。かつての米国のニューディール並みの経済政策の大転換を、『限界費用ゼロ社会』の著者ジェレミー・リフキンが提言する。
第2次大戦後、世界経済は飛躍的な成長を遂げた。その礎となったのは、自然環境を破壊する生産体制と、富を求める人々の貪欲さだ。だが、こうした繁栄はいつまでも続かない。やがて資源は枯渇し、エネルギー危機が訪れる ―― 。現代社会の根底にある物質至上主義を鋭く批判し、「人間中心の経済学」を考察した名著である。
2020年4月号掲載
不正に入手したSNS上の個人情報をAIで解析し、選挙キャンペーンに利用する。そんな信じがたいことが、2016年の米大統領選で行われたとの報道がある。AIによる世論の誘導が、トランプ大統領の誕生を後押ししたと指摘されているが、果たしてAIはどれほどの影響力を持つのか。NHK取材班が、世論操作の深層に迫る。
「第4次産業革命」―― 。スマートフォンやクラウドコンピューティングなど、デジタルの力を使った革新が、今、世界で急速に進んでいる。各国が行っている取り組みとは? 今後、どんなテクノロジーが登場するのか? ビジネスや暮らしはどう変わるのか? 最新事例を交えながら、第4次産業革命の現状と未来を徹底解説する。
上下関係はあるのが当たり前、ホンネとタテマエの使い分けは必要…。こうした「日本人らしい」とされる価値観は、どこから来たのだろう。本書いわく、江戸時代以降、『論語』や儒教を基に形成された。日本人の心に刷り込まれ、今もなお、私たちを無意識に縛るもの。その正体を、孔子らの教えを手掛かりに解き明かす。
ソフトウェアやノウハウなど、物理的なモノではない資産を「無形資産」という。これが近年、先進国で増えており、一部の国では、土地・建物などの有形資産をしのぐほど。その台頭は「ちょっとした変化ではすまない」という著者たちが、無形資産の全貌を分析した。有形資産とは違う特徴や、生産性や格差に及ぼす影響などを説く。
1989年、東西を分かつベルリンの壁が崩壊し、人や情報の往来が自由になる。そして、SNSやブログなど通信手段の発達は、遠くへ、速く、深く、手を広げる力を個人に与え、世界は“平ら”になった ―― 。今、猛スピードで進む新しい段階のグローバル化と人間の未来を、ピュリツァー賞を3度受賞したジャーナリストが見通す。
2020年3月号掲載
万人を豊かにする“進歩的資本主義”を説いた書。著者は、ノーベル経済学賞受賞者で、世界銀行のチーフエコノミストを務めた経済学者だ。アダム・スミスの言う「見えざる手」が機能していない市場原理主義の現状を明らかにし、誰もが中流の暮らしをするために、政府がなすべきことを提言。正しい資本主義のあり方を示す。
米国のトランプ現象に見られるように、近年、「リベラリズム」に対する風当たりが強い。個人の自由の尊重、弱者救済といった主張が、なぜ嫌われるのか? 気鋭の哲学者が、リベラリズムを適用できない現代社会の実情、思想的限界を考察する。フェアネス(公平さ、公正さ)という、この思想の最良の部分を活かすために ―― 。
「クリーンミート」とは、細胞から人工培養で作る食肉のこと。動物を殺さず、資源を節約でき、地球環境にも優しい。近年登場したこの手法は、「細胞農業」と呼ばれ、酵母で作る牛乳や鶏卵などの開発も進む。本書は、そんな食の最前線をリポート。さらに、遺伝子組み換え食品を怖がる消費者との向き合い方にも触れる。
2020年2月号掲載
「シャープパワー」。これは、情報の歪曲や世論操作などの強引な手段を使い、相手国に自国の方針をのませようとするもの。中国は主に米国で用いてきたが、近年、米国では警戒感が増し、排除の動きが進む。米中新冷戦の要因とされる、この新たなパワーはいかなるものか、詳しく説くとともに、日本が学ぶべき教訓についても記す。
地政学は、国の地理的位置や歴史と、政治現象との関係を研究する学問だ。だがグローバル時代の今日、「地球全体」を視野に入れる必要がある。そんな現代の地政学、そして“地政学的戦略”を説いた書。歴史上の出来事や最新の世界情勢を引きつつ、権力者が用いる様々な戦略を語る。著者は、元欧州合同軍防諜・治安部隊長官。
今、世界の人口は76億人。それが、2050年には90億人になるという。食料は大丈夫か。地球温暖化の影響は。また、AI・バイオ技術などの進化は、暮らしに寄与するのか否か。未来に関する懸念の数々を、世界的な宇宙物理学者が、科学的な視点から考察。人類の明日に向けて考えるべき重要な問題が、わかりやすく示される。
これまで社会階級は、上流・中流・労働者の3つに分けられていた。だが、今はそう単純ではない。エリートと貧困層の間には、複雑で曖昧な中流層が存在する。本書は、「経済資本・文化資本・社会関係資本」の3つの所有の面から英国社会を分析、7階級の存在を明らかにした。格差について考える上で新たな視点をもたらす1冊だ。
従来、反社会的な人格というイメージが強かった「サイコパス」。近年、その正体が徐々に解明され、企業経営者や弁護士にもこうした気質の人が多いことがわかってきた。本書は、最新の脳科学を基に、サイコパスの特徴や脳の働きを詳述する。某国の大統領も、あなたの知人も、もしかするとサイコパスかもしれない ―― 。
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