2020年9月号掲載

儒教とは何か 増補版

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著者紹介

概要

儒教というと、死を語る宗教ではなく、単に倫理道徳として捉える日本人は多い。しかし、儒教こそ、実は死と深く結びついた宗教である。そう述べる中国哲学史の研究者が、儒教の歴史をたどりながら、死という根本の問題から「儒教とは何か」を問い直す。現代人が見落としがちな、儒教の宗教性に焦点を当てたロングセラー。

要約

葬式と儒教

 儒教とは何か ―― 。

 葬式を例に取って、それを説明しよう。

 日本で葬式と言えば、まず仏式である。葬式があると聞けば、大半の人は仏式と思って数珠を持って参列する。ところが、参列者のほとんどが仏式葬儀において最も大切なことがわかっていない。すなわち、拝み方を間違っているのだ。

 焼香の時、ほぼ全ての参列者は、葬儀場に安置されている柩や位牌を拝む。これはおかしい。仏教徒であるなら、本堂中央に安置されている本尊をこそ拝むべきである。なぜなら、仏教では、仏を崇め拝むのが一番大切なことであるからだ。

 では、人々はなぜ柩を拝むのか。これは実は、仏教ではなく儒教のマナーである。厳密に言えば、儒式葬儀の一段階なのである。

 仏教では、死者の肉体は単なる物体にすぎない。死者は成仏したのである。しかし、儒教は違う。儒教では、その肉体は、死とともに脱けでた霊魂が再び戻ってきて、憑りつく可能性を持つものとされる。だから死後、遺体を葬り、墓を作る。それがお骨を重視する根本感覚となる。

 儒教では、死者になると、それを悼んでいろいろな儀式を行う。まず、北側の窓の下にベッドを設けて、そこに遺体を安置する。この後、順を追ってこまごまとした規定の下に儀式を進行する。そして出棺となり、墓地に葬る。

 死から葬るまでのその間、遺体を家に安置しておくが、このことを殯(もがり)と言う。死後、すぐに遺体を葬るわけではない。今日、お通夜をしたり、告別式がすむまで柩を安置したりするのは、儒教における殯の残影なのである。

 

儒教における死

 では、儒教における死とはどのようなものか。

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