2023年10月号掲載

簡素な生活

私たちは、物質的に豊かになる中で大切なものを失った ―― 。文明化が進み、社会が複雑さを増しつつあった19世紀末、フランスの宗教家が「人間らしく生きる」ことを論じた書である。なぜ、財産があってもみじめな思いに囚われるのか? 人の本質を抉る著者の言葉は、100年以上の時を超え、現代の我々の心にも刺さるものだ。

著 者:シャルル・ヴァグネル 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:2001年5月
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2023年9月号掲載

無形資産経済 見えてきた5つの壁

経済は停滞し、格差は拡大、そして競争は機能不全…。今日の世界経済は、様々な「壁」に直面している。これらの問題はなぜ生じているのか? 根本にあるのは、研究開発やブランド、ソフトウェアなどの「無形資産」が価値を持つ経済の台頭だ。“無形経済”が抱える課題の全貌を、金融・経済政策の専門家らが解説する。

著 者:ジョナサン・ハスケル、スティアン・ウェストレイク 出版社:東洋経済新報社 発行日:2023年7月
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2023年9月号掲載

人口亡国 移民で生まれ変わるニッポン

人口減少に歯止めがかからない日本。これを食い止め、社会を維持するには、「移民政策」に取り組むほかない。しかし日本では、移民問題は長くタブー視され続けてきた。なぜか? 多文化共生の事業に携わる著者が、その背景にあるものを示すとともに、外国人受入れの効果や、日本にとって今後必要なことなどを詳しく論じる。

著 者:毛受敏浩 出版社:朝日新聞出版(朝日新書) 発行日:2023年6月
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2023年9月号掲載

桁違いの成長と深化をもたらす 10X思考

「異次元の成長」を実現するカギは、“思考法”だ! 分析力に優れるロジカル・シンキング、想像力を駆使するデザイン・シンキング、そして世界を複雑系として捉えるシステム・シンキング…。様々な思考の技術を生み、さらに広がり続ける“知”の最前線を解説する。新時代を切り拓く人財になるための、思考の手引書だ。

著 者:名和高司 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン 発行日:2023年6月
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2023年8月号掲載

インフレ課税と闘う!

実質賃金がマイナス、実質金利がマイナス…。2022年から加速したインフレで、私たちの所得や金融資産の実質的価値は、目減りする一方だ。増税同様、生活を圧迫する、この“インフレ課税”に政府・日銀はどう対応するのか? 巨額の政府債務残高の問題と絡め、金融市場を知悉するエコノミストが解説する。

著 者:熊野英生 出版社:集英社 発行日:2023年5月
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2023年8月号掲載

サイレント国土買収 再エネ礼賛の罠

日本の土地が、脱炭素の美名の下に外資に買い進められている! 太陽光や風力発電の開発用地として国土を切り売りし、エネルギーインフラの外国依存を強める日本。用地買収は離島や安全保障上の要衝にまで及ぶ。にもかかわらず、政府はその全貌を掴めていない…。静かに迫る亡国の危機を訴え、取るべき規制のあり方を示す。

著 者:平野秀樹 出版社:KADOKAWA(角川新書) 発行日:2023年6月
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2023年8月号掲載

なぜ皆が同じ間違いをおかすのか 「集団の思い込み」を打ち砕く技術

“みんな同じ”は危険性あり! 多くの人が選ばないのは、何か悪い理由があるから ―― こうした思い込み、誤った認識を基に大勢が行動することを「集合的幻想」という。社会や個人に害を及ぼす「集団の思い込み」は、なぜ生じるのか? ハーバード教育大学院の心理学者が、様々な事例を挙げ、幻想にとらわれる過程を解説する。

著 者:トッド・ローズ 出版社:NHK出版 発行日:2023年5月
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2023年7月号掲載

科学と資本主義の未来 〈せめぎ合いの時代〉を超えて

“限りない成長”と“持続可能性”。今、私たちの社会は、両者の間で揺れている。これから進むべきは、どちらの道か? 著者の答えは、後者だ。そして、科学と資本主義は“車の両輪”のような形で歩んできたとし、その過去・現在・未来を俯瞰。目指すべき、環境・福祉・経済が調和した、「持続可能な福祉社会」の像を示す。

著 者:広井良典 出版社:東洋経済新報社 発行日:2023年4月
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2023年7月号掲載

資本主義の次に来る世界

気温上昇、動植物の絶滅、格差拡大…。近年、急速に地球環境や社会が悪化している。原因は、成長を追い求める「資本主義」だ。本書はこう指摘し、各種統計、研究を引きつつ、成長がもたらすマイナス面を解説。「語りたいのは希望」という経済人類学者が、人類や地球に不幸と破滅をもたらさない、「成長に依存しない」社会を描く。

著 者:ジェイソン・ヒッケル 出版社:東洋経済新報社 発行日:2023年5月
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2023年7月号掲載

環境覇権 欧州発、激化するパワーゲーム

欧州連合(EU)は、環境規制を通じて世界に覇を唱えようとしている。独自の厳しい規制、環境対策の緩い国の製品への関税、持続可能な経済活動の基準づくり…。他国から反発の声も上がる中、激化する主導権争いはどこに向かうのか。欧州で長年このテーマを取材してきた日経記者が、EU発の“パワーゲーム”の実相を描き出す。

著 者:竹内康雄 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2023年4月
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2023年7月号掲載

思考停止という病理(やまい) もはや「お任せ」の姿勢は通用しない

人を信じて疑わず、何でも専門家に「お任せ」する。日本人の多くがそんな習性を身につけている。だが、グローバル化が進む中、「お任せ」の姿勢につけ込まれ、騙される人が続出。多様な価値観が流入する今、日本人は自ら考え、判断し、行動しなければならない。そう語る心理学者が、“思考停止”に陥った日本に警鐘を鳴らす。

著 者:榎本博明 出版社:平凡社(平凡社新書) 発行日:2023年5月
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2023年6月号掲載

バブルの世界史 ブーム・アンド・バストの法則と教訓

金融史・経済史の研究者が、なぜバブルが生じ、弾けるのかを分析した書である。「市場性」「通貨と信用」「投機」。この3要素を軸に、急騰と反落のメカニズムを解明し、普遍的な法則を導き出す。著者によると、ITバブルやサブプライム・バブルなど、昨今はバブルの頻度が増している。そうした中、将来に備える上で示唆に富む1冊だ。

著 者:ウィリアム・クイン、ジョン・D・ターナー 出版社:日経BP・日本経済新聞出版 発行日:2023年3月
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2023年6月号掲載

聖書がわかれば世界が見える

世界三大宗教の1つ、キリスト教。世界人口の約3割を占めるとされる信徒の動向は、国際情勢に与える影響も大きい。世界を理解する上で、知っておきたいこの宗教について、池上彰氏がわかりやすく説く。世界宗教への発展の契機となった「宗教改革」、イスラム教徒らを虐殺した「十字軍」など、その光と闇の歴史が語られる。

著 者:池上 彰 出版社:SBクリエイティブ(SB新書) 発行日:2022年10月
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2023年6月号掲載

永遠平和のために

ドイツの哲学者、カントが著した平和論の古典。戦争を将来にわたって防ぎ、地上に恒久の平和を築くための方途が説かれる。常備軍の全廃、諸国家の民主化、国際連合の創設…。平和の実現が空論ではない根拠を示し、平和への努力を促す。ロシアのウクライナ侵攻など、いまだ戦火の絶えない今日、改めて熟読したい書である。

著 者:カント 出版社:岩波書店(岩波文庫) 発行日:1985年1月
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2023年5月号掲載

欧州戦争としてのウクライナ侵攻

2022年2月に始まった、ロシアによるウクライナ侵攻。戦争が長期化し、NATO(北大西洋条約機構)の関与が深まるにつれ、「欧州戦争」へと変わりつつある。この“大転換”の背景、そして、米国が直接介入を避けている理由などを、国際安全保障の専門家が考察。今回の戦争の本質、戦後の世界の課題、日本への教訓が示される。

著 者:鶴岡路人 出版社:新潮社(新潮選書) 発行日:2023年2月
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2023年5月号掲載

田坂広志 人類の未来を語る 未来を予見する「12の洞察」

人類の未来は、どこに向かうのか。そして、これからの時代にどう処すべきか ―― 。多くの人が抱く疑問に答える。その方法は、“弁証法による未来予見”。「欧州最高の知性」ジャック・アタリ氏が称賛する、著者・田坂氏のものの見方だ。複雑性を増す社会、民主主義の今後…。12のテーマを取り上げ、明快に読み解いていく。

著 者:田坂広志 出版社:光文社 発行日:2023年3月
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2023年5月号掲載

AIが職場にやってきた 機械まかせにならないための9つのルール

AIは、人間の未来をより良いものにしてくれるのか? 多くの「楽観論者」の主張を検討した著者は、全面的な楽観はできないと言う。そう考える原因は、テクノロジー自体にあるのではない。AIを都合よく利用する“人間”の側にある。自動化が進む世界で人はいかにあるべきか。『ニューヨーク・タイムズ』紙の記者が問い直す。

著 者:ケビン・ルース 出版社:草思社 発行日:2023年2月
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2023年5月号掲載

追跡  税金のゆくえ ブラックボックスを暴く

私たちの税金は、一体どこに消えているのか ―― 。先進国で最悪レベルの借金、社会保障費も毎年過去最高を更新。政策効果の乏しい歳出を削減し、効果の高い歳出に転換する「ワイズスペンディング(賢い支出)」は急務だ。だが、現状はそれには程遠い。毎日新聞記者がコロナ対策や東京五輪を例に、“血税”が浪費される実態を暴く。

著 者:高橋祐貴 出版社:光文社(光文社新書) 発行日:2023年2月
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2023年5月号掲載

戦後史の正体 1945-2012

元外務省・国際情報局長の著者は言う。戦後の日本外交を動かしてきた原動力は、「米国からの圧力」と、それに対する「自主」路線と「追随」路線のせめぎ合いだった、と。しかし、こうした視点で戦後史を述べたものはほとんどない。本書では、吉田茂や重光葵など、重要人物の動きを追いつつ、戦後70年の真実を明らかにする。

著 者:孫崎 享 出版社:創元社 発行日:2012年8月
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2023年4月号掲載

2040年の日本

10年後、20年後の日本の姿とは? 長年、日本の未来を考え続けてきた野口悠紀雄氏が、この国の将来を予測。経済、安全保障、医療・福祉など、様々な角度から、激変する社会の姿を描く。氏は言う。「未来は与えられるものではなく、主体的に作っていくもの」。そのためには、未来を正しく理解し、変化に備えねばならない。

著 者:野口悠紀雄 出版社:幻冬舎(幻冬舎新書) 発行日:2023年1月
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