2024年4月号掲載

静かに退職する若者たち 部下との1on1の前に知っておいてほしいこと

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著者紹介

概要

「大丈夫です」「頑張ります」。普段の会話や1on1ミーティングでそう答えていた若手社員が、突然退職 ―― 。近年、こうした事態に直面する上司が少なくない。今の若者はいったい何を考えているのか? まじめで何事もそつなくこなすが、決して本音は明かさない。そんな「いい子症候群」とも言うべき彼らの実像を描き出す。

要約

「いい子症候群」の若者たち

 「いきなり退職代行サービスから電話がかかってきて驚いた」

 これは去年あたりから頻繁に聞くようになった話である。「新人の彼とは、それなりに意思疎通できていると思っていたのに…」という上司の戸惑いの声とセットで聞くこともある。

 こうした新人は、1on1ミーティング(1on1)では「辞めたい」という話はしない。不満があるのなら、なぜ1on1の場でそう言わないのか?

お約束みたいな「茶番1on1」

 ビジネスシーンにおいて1on1が定着して久しいが、大学の現場でも1on1はごく日常だ。

 学生は、「何かあるか」と訊かれたら「大丈夫」と答える。「アルバイトは?」と訊かれたら「週4くらいなので大丈夫です」と答える。嘘にならない範囲で、相手が満足しそうな答えを返す。アルバイトは週5回以上入れると、「学業に支障をきたすから減らした方がいい」と注意されることを学生たちは知っている。

 「何かあったらいつでも相談して」「はい、ありがとうございます!」というゴールを目指し、ひたすらアウトプットを重ねる。

 今の学生は、対大人向けコミュニケーションの「テンプレート」を持っている。そしてそれは、大人への配慮であると同時に自己防衛なのだ。感じよく、そつなく、その場に適した返答をする。しかし、決して本音は明かさない。目立ちたくもないし、その他大勢の中に埋もれていたい…。これを、若者たちの「いい子症候群」と呼ぼう。

1on1は若者に関する課題の解決策になっていない

 上司と部下、先輩と後輩という関係を中心に、1on1はここ数年で急速に浸透した。そしてその中心にいるのは若者だ。つまり、1on1は若者との関係性の中から浮上した取り組みといえる。

 

日本とアメリカの「静かな退職」

 今、アメリカの若者たちの間で「Quiet Quitting」という概念が話題となっている。日本語では「静かな退職」と訳されているが、これは誤訳だ。あえて訳すなら「平穏への解放」「静かなる撤退」だろう。というのも「Quiet Quitting」は実際に仕事を辞めるわけではないからだ。

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