子曰く、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず。

解説

 これは、『論語』子罕篇にある、知・仁・勇の三徳を説いた言葉である。
 知恵があれば物事の道理がわかり、その是非正邪を判断することができるから、事に臨んで迷うことがない。これが知者の徳である。
 仁とは、人を愛する情や、他人の難儀を救う行為、よく国を治め万民を安住させることなどを指す。つまり仁者は天命を知り、一点の私心もなく、人間としての道を行う。だから、全ての物事に対して憂いがない。これが仁者の徳である。
 勇者は、その心が大きく強く、常に道義にかない虚心坦懐であるから、何事に遭遇しても恐れることがない。これが勇者の徳である。
 この三徳が備わっていれば、人間として完全だといえる。我々はこの域に達しないまでも、三徳に近づくように努力する精神を持ちたいものだ ―― そう渋沢栄一は語る。
 彼はまた、三徳の中で最上の徳は仁だと述べている。知と勇は性格上の一部分であって、これだけで完全な人ということはできない。仁を兼ね備えて、初めて人間としての価値が生じる。
 昔の英雄・偉人にも、知・仁・勇の三徳を完備した人は極めて少ない。たいてい一徳か二徳に偏っている。渋沢は、そうした中で、初代米大統領ワシントンや徳川家康は、三徳兼備の人だという。

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