中国の歴史を見ると、日本や西欧の様に領主が領民の面倒を見た封建時代は無かった。古代から現代まで、天下をとったものが自分の思うままに政治を行う中央集権的専制政治の繰り返しだったとみていい。
解説
中国は、異民族に支配された時代があるなど、戦乱に明け暮れた過酷な歴史が永く続いた。そのため、自分以外は信用しない、いわば不信がベースの社会を作り上げてしまった。
誰も面倒を見てくれないなら、自分で生き抜いていかねばならない。従って頭脳が鍛えられる。
中国人は一般に頭が良く、複雑な知恵を持ち、冷静である。現実を忘れず、日本人のように100%感情に走ることはない。20%は常に冷静な自分を保つ。また、物事はどう展開していくかわからないから、方向転換の余地を残しておく。
彼らが冷静でいられるのは、自分を客観視できるからだ。中国人には、「2人の自分」が居るように見える。1人は舞台の上で演技をする自分、1人はそれを観客席から眺めている自分だ。
他の国民に比べれば、中国人は芝居がうまいし好きでもある。議論する際も、怒っているように見えるが、冷静な自分を見ながら、ゲーム感覚でやっている。
そういう理解があれば、一見横柄に見える態度を取られたとしても、腹は立たない。
編集部のコメント
世界1位の経済大国アメリカと、2位の中国。
いまや、この2つの超大国との関係抜きに、国際舞台で成功することは困難です。
日本人はグローバル社会で生き残っていくために、彼らとどう付き合っていくべきなのか?
『中国人とアメリカ人』は、このことについて解説した書です。
著者である遠藤滋(しげる)氏は、米中両国で仕事をした元商社マン。アメリカで13年、中華圏(台北、北京、香港)で10年の計23年に及ぶ駐留経験から、氏は中国人とアメリカ人が「似ている」と指摘します。
具体的には、「集団よりも『個』が先んじる」「自己主張、自己弁護がうまい」「左手で殴りながら、右手で握手ができる」等々。
そこから見えてくるのは、彼らの自己中心的さ、したたかさです。
遠藤氏が説くのは、こうした「自己主張のビジネス術」を駆使する彼らに、「謙虚でお人好し」では渡り合えないということです。
日本人は、勝ち負けよりも正しさや潔さを良しとし、個よりも集団の和を重んじ、遠慮が過ぎて自己主張をためらう。これではグローバル社会では勝てない ―― 。
この指摘は、たくましさとしたたかさを持つことが、国際社会で生き抜く上でいかに重要かを教えてくれます。
『中国人とアメリカ人』は、その具体的な体得方法を、異文化の中で永く生き抜いてきた氏自身の経験に加え、米中の友人からのアドバイスも交えて説いています。いわば「体験的ビジネス論」として、国際的なビジネスに携わる方に一読をお勧めしたい書です。




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