ランダム・ウォークというのは、「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向を予測することは不可能である」ということを意味する言葉である。
 これを株式市場に当てはめると、株価が短期的にどの方向に変化するかを予測するのは、難しいということだ。言い換えれば、専門の投資顧問サービスや証券アナリストの収益予想、複雑なチャートのパターン分析などを用いても、無駄だということである。

解説

 一般の投資家は、ウォール街のプロには太刀打ちできないと言われている。複雑なデリバティブ商品や、コンピュータを使ったトレーディング手法を駆使する専門家たちには勝てない、と。
 しかし、事実は逆だ。個人投資家は専門家と同じか、時にはそれを上回る、優れた運用成果を上げることもできる。その根拠となるのが、上掲の「ランダム・ウォーク理論」である。
 実際のところ、投資のプロの能力はどれほどのものか。それを知るには、証券アナリストたちの中でも最も優秀な人々が運用に関わっている、投資信託のパフォーマンスを調べるとよい。
 例えば、2017年末までの25年間の、典型的な大型株投信の運用成績と、市場平均を示すベンチマークとしてS&P500平均を年率で比べると、次のようになる。

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