生産性を高めるにはあらゆる仕事にデッドラインを付け、頭を使わせることが必要です。(中略)
デッドラインには、他の人と合意する「日付のデッドライン」と、それに基づいて出てくる自分で決めないといけない「時間のデッドライン」の2種類があります。
解説
日付のデッドラインは、基本的には上司が付けるものだ。「1週間後」「○月○日」と日付を決めて、そこまでに部下にやり遂げてもらう。
一方、時間のデッドラインは、1日の仕事を片付けるために、自分で付けるものである。
朝、会社に行ったら、その日に終えるべき仕事の時間配分を計算する。例えば、デイリーワーク的な仕事に加え、来客が2件、会議が1つ入っていて、フリーになる時間は2時間しかない。しかし、やらなければいけないデッドラインの日付の付いた仕事が3つあって、それを終えるには通常3時間かかるとしよう。
こうした状況下で、多くの人は「定時では終わらないから、今日は1時間残業をしよう」と考える。だが、それでは仕事のスピードアップができない。「残業は絶対にしてはいけない。何が何でも定時で終わらせる」と考えるべきだ。
「絶対に2時間で終わらせる」と強く決意し、1つの仕事に40分とデッドラインを付けて、40分以内で終わらせるつもりで仕事に取りかかる。すると、締め切り効果でものすごく集中力が高まって、2時間で終わらせることができるものなのである。
編集部のコメント
外資系女性下着メーカー、トリンプ・インターナショナル・ジャパンを19期連続で増収増益に導いたレジェンド経営者、吉越浩一郎氏。
氏は、いかにしてこのような輝かしい成果を上げたのでしょうか。
その秘密の一端を氏自ら明らかにしたのが、『世界標準の働き方 日本式ガラパゴス仕事から脱しよう』です。
副題にあるように、氏は日本企業の仕事のやり方を「ガラパゴス」と評します。長時間残業など独特の働き方をする日本企業の姿が、閉鎖的な環境下で独自の進化を遂げたガラパゴス諸島の生物と重なるのでしょう。
この島々に生息する生き物たちは、長い間外部と隔絶されてきたため、免疫力が弱く絶滅の恐れがあるとされています。それと同様、日本人も今の働き方のままでは世界で通用せず、将来は路頭に迷いかねない――。氏は、そう警告します。
では、世界で通用する働き方とはどのようなものでしょうか? それが、氏の実践する「より短い時間で、より高い成果を上げる」ための働き方です。本書では、「残業ゼロ」「デッドライン」といった、スピード・効率・実行を重視する仕事法の数々が披露されており、長時間で非生産的な仕事から脱却するためのヒントを与えてくれます。
本書を通じ、氏は「ガラパゴス」状態の日本人にエールを送っています。生産性を高めるための努力を重ねることで、実績が出るようになる。そうすれば、どこに行っても通用する人材になれる。世界はそんな人材を求めている、と。
自分の今の働き方に疑問を抱いているすべてのビジネスパーソンに、そして自社の働き方を改善したいと考える管理職の方々に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。




