〈パブリシティの法則〉
ブランドが誕生するのは広告ではなく、
パブリシティによってである。
解説
マーケティングとは何か。それは、見込客の頭の中にブランドを築き上げることである。
マーケティングとはブランディングであり、企業が遂行する業務は、全てがブランド構築プロセスに何らかの貢献をしている。従って、会社で働く全ての者はマーケティング、とりわけ「ブランディングの法則」に関心を寄せるべきだ。
上掲は、ブランディングの法則の1つ、「パブリシティの法則」である。化粧品メーカー、ザ・ボディショップの例が、この法則にあてはまる。
創立者のアニタ・ロディックは、広告を全く使わずに、ザ・ボディショップを巨大ブランドに築き上げた。
彼女は、広告の代わりにパブリシティの機会を求めて精力的に世界を旅し、環境や人々に優しい化粧品という自分のアイデアを売り込んだ。そして、新聞や雑誌の記事、ラジオやテレビでのインタビューによって、ザ・ボディショップ・ブランドが文字通り創造された。
過去には、潤沢な広告予算がブランド構築のキーポイントだったかもしれない。しかし過去に有効だったからといって、今日も有効だとは限らない。私たちは今、情報過多社会に生きている。毎日接するCMは数百本に上る。
今日、ブランドは生まれ出るものであって、作られるものではない。新しいブランドには、メディアでの好意的なパブリシティを生み出す力がなくてはならないのである。
編集部のコメント
『ブランディング22の法則』は、ブランディング(ブランド構築)のヒントが詰まったビジネス書として、1999年の刊行以来、多くのマーケターに読み継がれています。
2人の著者のうち、アル・ライズは世界で最も著名なマーケティング戦略家の1人として知られています。氏は、ベストセラー『ポジショニング』『マーケティング22の法則』などの共著者でもあります。もう1人の著者であるローラ・ライズは、マーケティング戦略会社ライズ&ライズの共同経営者であり、講演や執筆活動の他、大手企業のコンサルタントも務めています。
優れたブランドを築くためには、商品ラインを増やしたり、高品質を追求したりする必要がある ―― 。こうした考えを“常識”だとするマーケターの方は、少なくないのではないでしょうか。
しかし、著者たちはこうした拡張主義や品質主義などの“常識”は、逆にブランドを傷つけかねない、と指摘します。本書では、これら常識の問題点を豊富な事例とともに示し、ブランド構築の基本原則を「22の法則」にまとめて解説しています。
本書で紹介される法則には、上掲の「パブリシティの法則」以外にも、ブランドの力はその広がりに反比例する、という「拡張の法則」や、ブランドは品質だけで築かれるものではない、と説く「品質の法則」などがあります。いずれの法則にも、著者たちが長年のコンサルティング経験で磨いた、独特の“逆転の発想”が詰め込まれています。
ブランド構築のノウハウが学べる『ブランディング22の法則』は、マーケティング担当者なら一度は読んでおきたい本です。




