2023.01.05

 比較をする際のまず第一の要件は、「意味ある比較ができるか否か」である。
 同じリンゴ同士なら、大きさ・色・形・味などを対等な条件で比較し、優劣をつけられようが、リンゴとミカンを比較しても意味がない。英語では、それは「アップル・ツー・オレンジだから、比較できない」という表現をする。

解説

 「比較する」ことは、物事を正しく理解するための最も基本的な分析の手法である。
 ただし、比較するといっても、ただ漠然と比較するのでは、有用な結果は得られない。上記のように、重要なのは「意味ある比較ができるか否か」である。
 そのための基本姿勢が、「アップル・ツー・アップルを考える」というものだ。同じリンゴ同士なら、大きさ・色・形などを比較して優劣をつけられる。だが、リンゴとミカンを比較しても意味がない。
 比較する際のポイントは、次の3点である。

    • ①できるだけ同じものを比較する
    • ②異なるものを比較する時は、意味があり、かつ比較できる指標を探す
    • ③似たもの同士を比較する場合も、同じ要素と異なる要素を正しく見分け、異なる部分の影響を勘案しつつ合理的な比較を心がける

 例えば、競合他社と開発費の割合を比較する場合。まず、自社と競合他社の規模の差、導入している技術や歴史の差、商品構成や対象とする市場の差などをそれぞれ見極める。
 そして、できるだけアップル・ツー・アップルになるよう、場合に応じた妥当な比較のあり方を考えることが必要だ。

このTOPPOINT NOTEを読んだ方は、
他にこんな記事にも興味を持たれています。

新刊ビジネス書の
要約を紹介する月刊誌
『TOPPOINT』
本誌を
サンプルとして無料
お送りいたします。

  • book01

    熟読

    毎月大量に発行される新刊ビジネス書や、文化、教養に関する新刊書などを、100冊前後吟味します。

  • book02

    厳選

    熟読した本の中から特に「切り口や内容が新鮮なもの」「新たな智恵やヒントが豊富なもの」10冊を厳選します。

  • book03

    要約

    読者の方が、本を購入される際の「判断基準」となるよう、原著の内容を正確に、わかりやすく要約します。

購読者の約7割が、経営者および
マネジメント層の方々。
購読者数は1万人以上!
その大半の方が、6年以上ご愛読。

まずは、1冊無料試読
TOPPOINT編集部厳選「必須のビジネス名著100選 2024年選書版 オールタイムベスト10ジャンル×10冊」を1部無料謹呈! TOPPOINT編集部厳選「必須のビジネス名著100選 2024年選書版 オールタイムベスト10ジャンル×10冊」を1部無料謹呈!