まわりの知人やマスコミに登場する有名人等の中から、「頭がいい」と思う人を思い浮かべてみてほしい。およそ三種類に大別できるのではないだろうか。
第一は記憶力がよく何でも知っている「物知り」の人である。(中略)
第二は、対人感性が高くて人の気持ちを瞬時に察知して行動できる、「機転が利く」あるいは「気が回る」タイプの人である。(中略)
そして最後のタイプが数学の問題やパズルを解くのが得意な「考える力」の強いタイプで、これを本書では「地頭がいい」タイプと定義する。
解説
「地頭」とは、コンサルティング業界で比較的頻繁に使われる言葉で、考える力のベースとなる知的能力のことである。
例えば、人材採用の場面で「地頭のいい人を採りたい」などという表現をするが、この「地頭のよさ」は、世に言う「頭のよさ」とは違う。
上掲のように、いわゆる頭がいい人は3種類に大別できるが、その中で「地頭がいい」のは最後の「考える力」の強いタイプのことだ。
3つの能力は、いずれもビジネスや日常生活に不可欠な知的能力である。だが、特に「地頭力」は、未知の領域で問題を解決する能力という点で、環境の変化が激しく、過去の経験が未来の成功を保証するとは限らない現在において、重要な能力といえる。
地頭力がコンサルティング会社等の人材採用の基準の1つになっている最大の理由は、地頭のいい人はどの分野に取り組んでも業務知識の習得が速く、高いパフォーマンスが期待できるからだ。
そして、地頭力は陳腐化しない。逆に言えば、地頭力というのは昔から変わらない能力なのだ。




