新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
最新号に掲載している“一読の価値ある新刊書”10冊の内容をご覧いただけます。
編集部が独自のテーマを設定し、5冊程度の良書を選出して紹介します。
編集部員が思わず読書メモを取った、良書の中の“一節”や“物語”を紹介します。
編集部員が「いま改めてお薦めしたい本」「再読したい名著」をPick Up!
各ジャンルにおける必読の名著10冊を編集部が選定。選書は随時更新します。
1万人以上の定期購読者を対象とした読者アンケートで決定された、半年ごとのベストビジネス書です。
2024年10月号掲載
日本は“スパイ天国”!? 大手自動車部品メーカーの最先端技術、国立研究開発法人の技術情報をはじめ、外国のスパイによる情報流出が後を絶たない。これを阻止し、日本が国際社会で生き抜くには、「カウンターインテリジェンス=防諜」が欠かせない。その理論と日本における課題を、「情報」と「諜報」のプロが徹底解説する。
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今後、気候変動対策や循環型経済などが進めば、産業構造が劇的に変わる。その時、雇用はどうなるのか? 社会が抱える問題を踏まえ、これから先細りする雇用、生まれてくる雇用について語った。自動車産業の雇用は世界全体で600万人減る、農法研究などの雇用は430万人増える…。データを基に、近未来の社会の姿を示す。
1941年の真珠湾攻撃。日本に、この勝算なき戦いを決断させたのは、ルーズベルト大統領の外交だった! 米国陸軍戦略研究所によれば、石油の全面禁輸などの経済制裁で“隷属か戦争か”と究極の選択を迫った結果、戦争に至った。本書は、当時の米国外交を分析し、教訓を引き出す。“勝者”側から開戦の真相に迫る、新視点の書だ。
2024年9月号掲載
気候変動は今や、世界全体の課題だ。解決に向け、それぞれの国が協調して対策を講じてきた。しかし近年、足並みが乱れつつある。米国、欧州、新興国の利害が複雑に絡み合い、武器なき環境闘争と化しているのだ。著者いわく「グリーン戦争」の実態を、産業や貿易、エネルギーの脱炭素化などの諸相から考察し、提示する。
イスラエルと衝突するハマス、西側と対立するイラン…。数々の紛争が、現在進行形で起きている中東地域。根源には何があるのか? この地の歴史的・民族的背景、紛争の背後に潜む一神教の思考などを踏まえ読み解く。文化や慣習など、日本とはまるで異なる世界観を持つイスラム世界。その実像を浮き彫りにした1冊だ。
2024年8月号掲載
近年、国際社会で存在感が高まる、インド。多くの人がこの大国に抱くイメージは、「世界最大の民主主義国」「経済が急成長を続ける国」などだろう。だが、インドの政治経済を研究する著者によれば、それは実態とかけ離れている。政治・経済・外交…。モディ政権下で急速に変質するインドの“真の姿”を、様々な角度から示す。
今日、世界は「戦争」の時代に突入したといえる。ウクライナしかり、ガザしかり。日本も安穏とはしていられない。実は、この国には“弱点”が山積みだ。資質なき指導者、輸入頼みの食料や医薬品、自滅をもたらす専守防衛など、他国がつけ込む余地は多い。自国を守るために、私たちが知っておくべき問題の数々を元外交官が示す。
2024年7月号掲載
政府、軍などから要請を受け、紛争地やリスクの高い国で活動する「民間軍事会社」。彼らはどんな業務を行っているのか? 軍隊や警備会社と異なる点は? 長年、民間軍事会社を取材している危機管理の専門家が、その全貌を提示。「有事」における警備業務、政府の代理人としての活動など、謎に満ちた業界の実態が明かされる。
2024年6月号掲載
2023年10月7日、イスラーム主義組織ハマスがイスラエルを奇襲攻撃した。それは一見、パレスチナ側の暴挙にも思えるが、中東問題に詳しい著者は「起こるべくして起きた」と指摘。パレスチナ人に対する差別・虐待、暴走するイスラエル政権…。泥沼化するガザ紛争の実態と、背景にある歴史的、思想的要因を描き出す。
2024年5月号掲載
米国の凄さは軍事力や経済力だけではない。インターネットや金融インフラなど、「目に見えない」ところも支配しているところにある。本書は、世界にまたがるこれらのシステムがいかに生まれ、米国の覇権を支えているのか、事例を交えて解説。「見えない力」を武器に、敵国だけでなく同盟国をも服従させる米国の実態を描く。
2024年4月号掲載
アフリカの人口爆発、移民の増加、高齢者の急増による経済成長の鈍化…。今後の世界のあり方は、「人口動態」がカギを握っている。人口学者の著者は、今日、人口動態は経済発展ではなく、文化や価値観で決まると指摘。データを基に、人口の変動、未来を語る。少子高齢化に拍車がかかる日本の将来を考える上で、示唆に富む書だ。
戦後アメリカは、アフガン戦争やイラク戦争など、イスラーム世界への軍事介入を続けてきた。一方で、エルサレムをイスラエルの首都と認めるなど、親ユダヤの姿勢を取る。だが今、アメリカの対イスラーム観は若者を中心に変容しつつある。本書は、その背景にあるものを明らかにし、アメリカとイスラームの関係性を考察する。
宇宙を制する者、戦争を制す ―― 。カーナビやATM、電車の運行まで、我々の生活はGPS(測位衛星システム)などの「宇宙資産」に大きく依存している。それが害されれば影響は甚大だが、今、宇宙攻撃の危険が高まっている。各国は宇宙空間での覇権確立のため、どんな戦略を立てているのか。元自衛隊空将が読み解く。
2024年3月号掲載
民主主義と資本主義。冷戦後の世界を支えた2つの原理が今、岐路に立っている。それを示すのが、トランプ前大統領をはじめとした自由で民主的な価値観と相容れない指導者の台頭だ。背景に何があるのか? 格差の拡大やエリートへの不信…。本書は政治と経済が犯した失敗と人々の怒りを明らかにし、どう改革すべきかを論じる。
ハマスによるイスラエル急襲と、それに対するイスラエルの地上侵攻。両者の衝突が続くガザの地は、パレスチナ問題の根深さを改めて見せつけている。だが、この70年の間には、イスラエルとパレスチナが和平に近づいた瞬間もあった。当時、現地で活動した元外交官が、両者の和平交渉の歩みと、その崩壊の原因を記す。
グローバル化に伴う、格差の拡大と中間階層の分裂。今日、多くの国で見られるが、韓国のそれは独特のものがある。上流中産層が密集する大都市「江南」、そこでの生活がもたらす経済的・社会的な“特権”、そして多数の一般中産層にもたらされる“不安”。韓国で進む新たな不平等構造の実相に、都市や消費の視点から切り込む。
2024年2月号掲載
20世紀の戦争はなぜ起こり、なぜ各国に甚大な被害をもたらしたのか? 国際政治学者・高坂正堯が「戦争の世紀」を振り返った。その分析は、ロシアや中東など戦争の脅威が高まる今日の世界に、改めて政治と外交が果たすべき責任を突きつける。冷戦終結期の1990年に行われた氏の“幻の名講演”を、初めて書籍化したもの。
2024年1月号掲載
様々なリスクを抱え、先が見えにくい今日の世界経済。2024年はどんな局面を迎えるのか、大和総研のエコノミストたちが見通す。米国は堅調な景気を維持できるのか、EU各国の財政は大丈夫か、日本の景気は今後どうなるのか…。ビジネスパーソンが知っておきたい世界経済の行方を多面的に展望し、1冊にまとめた。
アラブとユダヤの「民族」的対立が続くパレスチナ。両者の争いを生じさせたものは何か? アラブ世界の多様な言語と宗教、近代の「国民国家」システム、第一次世界大戦以降の国際政治…。この地の歴史を辿り、問題の構造を解き明かす。イスラエルとハマスの対立が先鋭化する今日、中東問題の背景を知る上で好適な書である。
「ヨーロッパの発展は、イスラム文明抜きではあり得なかった」。そう指摘する著者が、文化や芸術、食などの分野でイスラムがいかに貢献してきたかを語る。欧州を代表するワインや大聖堂の建築様式に見られるその足跡。そして、イスラム教徒とキリスト・ユダヤ教徒が長きにわたって共存してきたという意外な歴史が紹介される。
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