新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント)』
月刊誌『TOPPOINT』の各号に掲載している“一読の価値ある新刊書”10冊の内容をご覧いただけます。
金融史・経済史の研究者が、なぜバブルが生じ、弾けるのかを分析した書である。「市場性」「通貨と信用」「投機」。この3要素を軸に、急騰と反落のメカニズムを解明し、普遍的な法則を導き出す。著者によると、ITバブルやサブプライム・バブルなど、昨今はバブルの頻度が増している。そうした中、将来に備える上で示唆に富む1冊だ。
自社のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を成功に導くには、何をどうすべきか? この問いに、DXの専門家らが答えた。明確な「変革理念」を打ち立てる、外部の出来事に対する「高度な察知力」を築く、製品からサービスへ移行する…。変革を成し遂げるためにやるべきことを段階的に説いた、「使える」DX指南書だ。
営業利益は実に4000億円。時価総額13兆円で、国内の全上場企業のトップ5に位置するキーエンス。自動制御機器や計測機器などを販売・製造するこの企業は、いかにして高業績を実現し続けているのか。キーエンス協力の下、経営学者が調査・取材を行い、同社が取り組む高付加価値経営、イノベーションの仕組みを解析する。
SNS全盛の今日、ビジネスの成功に必要なのは「アテンション(注意・注目)」を生み出すこと ―― 。YouTube やTikTokなど、今やマーケティングに「動画」の活用は必須。では、成果を生む動画とはどのようなものか? コロナ禍を機に動画の世界に起きた変化を明かし、「ショート動画」でアテンションを集める鉄則の数々を示す。
オンラインサイトの訪問者を望み通りに動かす方法を説いた書である。カギとなるのは、顧客の行動をいかにデザインするか、ということ。「行動デザイン」の提唱者B・J・フォッグの行動モデルなど、科学的かつ実践的な知見をもとに、その具体策が示される。売上や顧客満足度、コンバージョン率の向上につながるヒントが満載だ。
人生を充実させ、より良い仕事をするには、「タイムオフ(休息)」が欠かせない! 睡眠や旅行などの休息は、心身を癒すだけでなく、生産性と創造性を高める。また、AIの能力が高まる未来社会で活躍する上でも必要になる。本書はそう指摘し、アインシュタインら世界の賢人のエピソードを交えつつ、「戦略的な休息術」を紹介する。
クリエイティブな仕事に集中するには何が必要か? 生産性のエキスパートである著者が提案するのは「セカンドブレイン」だ。ノートアプリなどで“備忘録”をデジタル化し、必要な情報や将来役立ちそうな知識を収集・整理する仕組みである。自分専用の“知の倉庫”を築くことで、思考が促され、創造性が発揮できるという。
著者いわく、「人生を築くのも、壊すのも、すべて人との関係」だ。調査・研究によれば、人々の幸福度は友人と過ごしている時が最も高い。また、不幸な結婚生活は健康を害し、離婚は刑務所に入るよりストレスが大きい。人間関係が人生に及ぼす、こうした影響の数々を紹介するとともに、より良く生きるためのヒントを示す。
世界三大宗教の1つ、キリスト教。世界人口の約3割を占めるとされる信徒の動向は、国際情勢に与える影響も大きい。世界を理解する上で、知っておきたいこの宗教について、池上彰氏がわかりやすく説く。世界宗教への発展の契機となった「宗教改革」、イスラム教徒らを虐殺した「十字軍」など、その光と闇の歴史が語られる。
ドイツの哲学者、カントが著した平和論の古典。戦争を将来にわたって防ぎ、地上に恒久の平和を築くための方途が説かれる。常備軍の全廃、諸国家の民主化、国際連合の創設…。平和の実現が空論ではない根拠を示し、平和への努力を促す。ロシアのウクライナ侵攻など、いまだ戦火の絶えない今日、改めて熟読したい書である。
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