ドイツの文豪で哲学者のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは、ある単純なことから人の未来を予想できる、と考えていた。すなわち、「時間をどのように使うかがわかれば、その人が将来どんな人物になるかがわかる」。
解説
私たちの行動は、「集中」と「注意散漫」の2つに分けられる。集中は目標の達成を助け、注意散漫は目標の達成を遠ざける。
では、どうすれば集中しやすくなるのか。その1つの方法は、予定を立てて、時間を浪費しないようにすることだ。文豪ゲーテは、時間の使い方で人の未来がわかる、と言った。古代ローマの哲学者セネカもまた、こう書いている。「人は金を倹約するのに、倹約すべき時間を平気で浪費する」。
セネカが2000年以上も前に残した言葉は、今でも真実だ。研究によると、1日の予定を決めている米国人は3人に1人。大半の人は、特に予定を立てることもなく日々を過ごしている。最も貴重な財産であるはずの時間を浪費しているのだ。
浪費を避けるには、予定を立てなければならない。一般的な方法は「やることリスト」をつくることだが、これには欠点がある。リストアップしたことの多くは、後回しにされてしまうのだ。
従って、何をしたいかではなく、なぜしたいかというところから始めるべきだ。それにはまず、自分の価値観を見直す必要がある。