2015年2月号掲載

サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功

Original Title :Thrive

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著者紹介

概要

アリアナ・ハフィントン。彼女は“成功”を絵に描いたような人物だ。全米最大のニュースサイト「ハフィントンポスト」の創設者であり、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、金も権力も手に入れた。だが、ある日過労で倒れ、思う。「これが成功なの?」。自身の経験を起点に、心穏やかに豊かに生きる、本当の意味での成功について説く。

要約

「サード・メトリック」とは?

 2007年4月6日。その朝、私はオフィスの床に血まみれで倒れていた。倒れる時にデスクの角に頭をぶつけて目元が切れ、頬骨を骨折していた。倒れたのは疲労と睡眠不足のせいだった。

 ニュースサイト「ハフィントンポスト」を創設したのは2005年。私は多くの雑誌の表紙を飾り、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」の1人に選ばれた。でも気絶事件の後、こう考えずにいられなかった ―― これが成功なの?

「成功=金と権力」なのか?

 当時の私は週7日、1日18時間働いていた。従来の成功の尺度、つまりお金と権力という面から見れば、私はとても成功していた。けれど、私の人生は本当の意味で成功していなかった。

 古代ギリシャの昔から、哲学者は「いい人生とは何か」と問い続けてきた。

 でも、どこかの時点で人はそう考えることをやめ、どれほどお金を稼げるか、キャリアの階段をどこまで上れるかを問うようになった。時代とともに「成功=金と権力」になってしまったのだ。

 こうした成功観も、短期的なスパンでは機能しなくはない。けれど長期的に考えれば、お金と権力だけでは2本脚のスツール(腰掛)に座っているのと同じで、しばらくはバランスを取っていられても、いずれひっくり返る。

「第3の価値観」の4つの柱

 私は指摘したい。これまでの成功の定義では十分でない、ということを。従来の定義は、持続可能ではない。真に望む人生を生きるためには「サード・メトリック(第3の価値観)」が必要だ。

 成功の2つの基準、つまりお金と権力だけにとらわれない3番目の基準。それを構成するのは4つの柱 ―― 「ウェルビーイング(幸福)」「ウィズダム(知恵)」「ワンダー(不思議と驚き)」「ギビング(与えること)」だ。

 以下、これらについて、順に見ていきたい。

 

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