2007年1月号掲載

中国古典の名言・名句三百選

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著者紹介

概要

「合うは離れの始め、楽しみは憂いの伏す所」「一利を興すは一害を除くに若かず」…。『論語』や『荘子』など、中国古典の中に登場する名言は、千年、二千年という年月を経てもなお、我々の心に響き、人生の指針となるものも多い。本書は、そうした珠玉の言葉を凝縮した1冊。50音順に、1頁に1つの言葉が紹介されているので、辞書としても活用できる。

要約

人間や人生の真実に迫る名言

 中国古典の魅力は、簡潔な表現で、人間や人生の真実に迫っていく名言の数々にある。その中から、いくつかの言葉を紹介すると ——

合うは離れの始め、楽しみは憂いの伏す所 白楽天

 人生には様々な出会いがある。1回の出会いで終わることもあれば、その時から長いつきあいが始まることもある。しかし、長く続いた交わりにも、やがて別れの時がやってくる。

 別れもまた様々で、別れてさばさばしたという別れもあれば、あとに思いの残る別れもある。

 人はこういう出会いと別離を経験しながら老いていく。それが人生なのだ。

過ちては改むるに憚るなかれ 『論語』

 孔子が、弟子たちに語った言葉である。

 人は誰でも過ちを犯す。孔子のような聖人でもそうだった。過ちを犯したからといって恥じる必要はない。問題はその後である。要は、潔く過ちを認め、反省して改めればよいのだという。

 だが、これは口で言うほど簡単ではない。下手な言い訳をしたり居直ったりして、過ちを認めようとしない人々が少なくない。これでは人間としての向上は期待できず、周りの信頼も失う。

 そこで求められるのが、謙虚さである。

一利を興すは一害を除くに若かず  『十八史略』

 プラスになることを1つ始めるよりも、マイナスになることを1つ取り除いた方がよい、ということ。モンゴルに仕え、中国経営の衝に当たった耶律楚材が、口癖のように語った言葉だという。

 当時、モンゴルの統治は、専ら収奪や徴発を事とした。だが、それでは政治が成り立たなくなる。

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