21世紀の資本

Original Title :LE CAPITAL AU XXIe SIECLE

経済・経済学国際・世界情勢社会・政治
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著者紹介

概要

フランスの経済学者トマ・ピケティは言う。「r>g ―― 資本収益率が産出と所得の成長率を上回る時、資本主義は持続不可能な格差を生み出す」。つまり、資産を持つ者はさらに豊かになり、持たざる者との格差は拡大する一方だ、と。詳細なデータと明晰な理論によって、地球規模の経済的、社会的変化を論じた、世界的ベストセラー。

要約

格差の構造

 2012年8月16日、南アフリカ警察は、ヨハネスブルグ近くのプラチナ鉱山の労働者と、鉱山所有者との紛争に介入した。警察はストライキ中の労働者に発砲、鉱夫34人が死亡した。

 紛争は、主に賃金をめぐるものだった。この種の労働と資本との衝突は過去のものなのだろうか、それとも21世紀も続くのだろうか?

労働の格差 ―― ほどほどの格差?

 労働と資本の分配変動を理解するにあたり、国レベルでの格差と分配について見ていこう。

 まず、所得は常に「労働所得」と「資本所得」の和となる。どんな社会でも、所得格差というのはこの2要素を合計した結果だ。従って、両者が不平等に分配されれば、それだけ全体の格差も大きくなる。

 例えば、労働所得がかなり均等に分配されている、1970~90年のスカンジナビア諸国では、所得のトップ10%が総賃金の約20%を受け取り、最下層50%が約35%を受け取っていた。

 現在の欧州諸国のような賃金格差が中程度の国では、トップ10%が総賃金の25~30%を、最下層50%が30%程度を受け取っている。

 そして、今の米国のような最も不平等な国々では、トップ10分位が総額の35%を手に入れるのに対し、最下層50%は25%しか受け取っていない。

資本の格差 ―― 極端な格差

 一方、資本所得の分配はどこも極端に不平等だ。

 富が最も平等に分配されている社会(1970~80年代のスカンジナビア諸国)では、最も裕福な10%が国富の50%ほどを持っている。現在だとほとんどの欧州諸国では、最も裕福な10%が国富の約60%を所有している。

 そして衝撃的な事実は、これらすべての社会で人口の半数が実質的に何も所有していないことだ。最も貧しい50%は常に国富の10%以下しか所有しておらず、ほとんどの場合5%以下だ。

 最新情報によると、フランスでは最も裕福な10%が全富の62%を占有しているのに対し、最も貧しい50%はわずか4%しか所有していない。

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