2024年7月号掲載

葉隠 処世の道

「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」。この一節がよく知られた、近世を代表する武士道の名著である。全11巻から成る『葉隠』の中から、本書では90ほどの教えを選り抜き、現代語訳とともに紹介する。「大器は晩成す」「水を飲ませるように意見せよ」といった、『葉隠』が説く武士の道は、現代人の生き方の指南ともなる。

著 者:前田信弘(編訳) 出版社:日本能率協会マネジメントセンター 発行日:2019年11月
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2024年6月号掲載

ガザ紛争の正体 暴走するイスラエル極右思想と修正シオニズム

2023年10月7日、イスラーム主義組織ハマスがイスラエルを奇襲攻撃した。それは一見、パレスチナ側の暴挙にも思えるが、中東問題に詳しい著者は「起こるべくして起きた」と指摘。パレスチナ人に対する差別・虐待、暴走するイスラエル政権…。泥沼化するガザ紛争の実態と、背景にある歴史的、思想的要因を描き出す。

著 者:宮田 律 出版社:平凡社(平凡社新書) 発行日:2024年4月
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2024年6月号掲載

「アート」を知ると「世界」が読める

「アートの素養は社会や人間への理解につながる」と著者は言う。民族や差別、貧困など、様々な問題へのメッセージをアートは発している、と。それをどう読み取るか? 世界97カ国を訪ね、学んだ元外交官が、古今東西の作品を基に向き合い方を解説。世界のエリートにとって不可欠な教養「アート」を、鑑賞しつつ学べる1冊だ。

著 者:山中俊之 出版社:幻冬舎(幻冬舎新書) 発行日:2024年3月
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2024年6月号掲載

禅学入門

禅とは何か? それは哲学のようでもあり、宗教のようにも、瞑想の一種にも見える。だが、これらはすべて誤解だ。そんな、一般人には難解に思える禅の世界を、禅学の泰斗が丁寧に説く。禅とは、すべてのものを「ありのままに見る」こと ―― 。禅の目的や実践、「悟り」などについての解説を通じ、その本質を明らかにする。

著 者:鈴木大拙 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:2004年7月
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2024年5月号掲載

仕事と人間 70万年のグローバル労働史[上][下]

70万年前の誕生以来、人間は常に何らかの仕事をしてきた。この長きにわたる労働の歴史を繙きつつ、全世界の「人間と仕事のかかわり」、そして未来の働き方を示した大著である。オランダの社会経済史家である著者は言う。時代が変わっても、仕事の原則は変わらない。人は「意義、協力、公正」を労働の中に求めるだろう、と。

著 者:ヤン・ルカセン 出版社:NHK出版 発行日:2024年3月
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2024年5月号掲載

Invention and Innovation (インベンション・アンド・イノベーション) ――歴史に学ぶ「未来」のつくり方

電気自動車、人工知能(AI)、メタバース…。新発明の数々を、メディアは「世界を一変させる」ともてはやす。しかし、「発明(インベンション)」=「イノベーション」にあらず。歴史を辿れば、失敗に終わった発明も多い、と世界屈指の思想家は言う。本書では、「失敗したテクノロジー」を具体例を挙げて検証。ニュースが報じない事実を語る。

著 者:バーツラフ・シュミル 出版社:河出書房新社 発行日:2024年3月
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2024年4月号掲載

アメリカのイスラーム観 変わるイスラエル支持路線

戦後アメリカは、アフガン戦争やイラク戦争など、イスラーム世界への軍事介入を続けてきた。一方で、エルサレムをイスラエルの首都と認めるなど、親ユダヤの姿勢を取る。だが今、アメリカの対イスラーム観は若者を中心に変容しつつある。本書は、その背景にあるものを明らかにし、アメリカとイスラームの関係性を考察する。

著 者:宮田 律 出版社:平凡社(平凡社新書) 発行日:2024年1月
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2024年3月号掲載

西郷南洲翁遺訓 高潔な精神と広い度量

幕末~明治を生きた政治家・軍人、西郷隆盛。その人気は絶大で、晩年、鹿児島で暮らす彼の下を多くの人が訪ねたという。その時、聞き書きした言葉を編纂したのが1890年刊の『西郷南洲翁遺訓』だ。リーダーシップを執る人の資質や人材の用い方など、指導者の徳を磨くための教えが記されたこの古典を、平易な現代語訳で紹介する。

著 者:西郷隆盛、道添 進(編訳) 出版社:日本能率協会マネジメントセンター 発行日:2020年7月
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2024年2月号掲載

戦争と哲学

「大義のために戦う戦争と、大義を問い直して提示する哲学は、基本的に繋がっている」。こう述べる著者が、ペルシア戦争からウクライナ戦争まで、様々な戦争を取り上げ、哲学と戦争との関係性を説いた。なぜ、哲学が戦争と関わるのか。プラトン、カントといった哲学者は戦争についてどう語ったのか。歴史を辿りつつ詳説する。

著 者:岡本裕一朗 出版社:マイナビ出版(マイナビ新書) 発行日:2023年11月
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2024年2月号掲載

歴史としての二十世紀

20世紀の戦争はなぜ起こり、なぜ各国に甚大な被害をもたらしたのか? 国際政治学者・高坂正堯が「戦争の世紀」を振り返った。その分析は、ロシアや中東など戦争の脅威が高まる今日の世界に、改めて政治と外交が果たすべき責任を突きつける。冷戦終結期の1990年に行われた氏の“幻の名講演”を、初めて書籍化したもの。

著 者:高坂正堯 出版社:新潮社(新潮選書) 発行日:2023年11月
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2024年2月号掲載

功利主義

人々の幸福を最大化することを目指す「功利主義」。経済学者ジェレミー・ベンサムが唱えたこの理論を、19世紀英国を代表する自由主義哲学者が発展させ提示した。「満足した豚であるよりも、満足しない人間である方がましである」。こう述べ、人間は下劣な快楽ではなく、知的で高級な快楽により望ましい幸福が得られると説く。

著 者:ジョン・スチュアート・ミル 出版社:日経BP(日経BPクラシックス) 発行日:2023年11月
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2024年1月号掲載

宗教の起源 私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか

宗教には、大きな力がある。救いになる時もあれば、国と国との争いに至ることも。古くより今日まで、人の心から決して離れない宗教。これは、いつ生まれ、どのように進化したのか? なぜ、人は信仰するのか? 人類学や心理学、神経科学など、様々な視点から「宗教」を考察する。著者は、世界的に知られる進化心理学者。

著 者:ロビン・ダンバー 出版社:白揚社 発行日:2023年10月
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2024年1月号掲載

世界史の中のパレスチナ問題

アラブとユダヤの「民族」的対立が続くパレスチナ。両者の争いを生じさせたものは何か? アラブ世界の多様な言語と宗教、近代の「国民国家」システム、第一次世界大戦以降の国際政治…。この地の歴史を辿り、問題の構造を解き明かす。イスラエルとハマスの対立が先鋭化する今日、中東問題の背景を知る上で好適な書である。

著 者:臼杵 陽 出版社:講談社(講談社現代新書) 発行日:2013年1月
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2024年1月号掲載

イスラムがヨーロッパ世界を創造した 歴史に探る「共存の道」

「ヨーロッパの発展は、イスラム文明抜きではあり得なかった」。そう指摘する著者が、文化や芸術、食などの分野でイスラムがいかに貢献してきたかを語る。欧州を代表するワインや大聖堂の建築様式に見られるその足跡。そして、イスラム教徒とキリスト・ユダヤ教徒が長きにわたって共存してきたという意外な歴史が紹介される。

著 者:宮田 律 出版社:光文社(光文社新書) 発行日:2022年5月
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2024年1月号掲載

寛容についての手紙

政治と宗教は、はっきり区別しないといけない ―― 。現世の利益は為政者に、魂の救済は宗教に任せよ、と説いた“政教分離論の原典”である。原著刊行は、宗教の名によって、ヨーロッパで迫害や殺戮が横行した17世紀。この時代を生きたイギリスの哲学者が、信仰が異なる人々への“寛容”はなぜ守られるべきなのかを論じる。

著 者:ジョン・ロック 出版社:岩波書店(岩波文庫) 発行日:2018年6月
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2023年12月号掲載

[増補版] 神道はなぜ教えがないのか

日本固有の宗教である「神道」。初詣で神社を訪れるなど現代の生活にも深く根付いているが、それがどういう宗教かを知る人は多くはないのではないか。開祖がおらず教義もない、そんな神道の成り立ちや特徴について、宗教学者が仏教などとの比較を交え解説。神道を理解することは、日本人の世界観を知ることにもつながるだろう。

著 者:島田裕巳 出版社:育鵬社 発行日:2023年9月
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2023年12月号掲載

本を読む本

約80年前、1940年に米国で出版された書。以来、版を重ね、世界各国で翻訳され、多くの人に読書のあり方を示してきた。読み書きのできない子供の「初級読書」のレベルから、論点を明確にし、分析・整理する最終レベルまで。単に知識を得るのではない、自分の頭でものを考え、自らを高めるための読書法が、わかりやすく説かれる。

著 者:M. J. アドラー、C. V. ドーレン 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:1997年10月
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2023年11月号掲載

人口からみた宗教の世界史 ユダヤ教・キリスト教・イスラムの興亡

今世紀末に、人口規模で世界最大の宗教になるといわれるイスラム教。その背景に何があるのか、他宗教との関係や、世界の宗教人口の推移を見ながら探っていく。今後ムスリム(イスラム教徒)の増加が見込まれる日本にとって、様々な宗教が混在する欧州におけるムスリムとの関わりなど、教訓となる話題も盛り込まれている。

著 者:宮田 律 出版社:PHP研究所(PHP新書) 発行日:2023年8月
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2023年10月号掲載

簡素な生活

私たちは、物質的に豊かになる中で大切なものを失った ―― 。文明化が進み、社会が複雑さを増しつつあった19世紀末、フランスの宗教家が「人間らしく生きる」ことを論じた書である。なぜ、財産があってもみじめな思いに囚われるのか? 人の本質を抉る著者の言葉は、100年以上の時を超え、現代の我々の心にも刺さるものだ。

著 者:シャルル・ヴァグネル 出版社:講談社(講談社学術文庫) 発行日:2001年5月
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2023年9月号掲載

桁違いの成長と深化をもたらす 10X思考

「異次元の成長」を実現するカギは、“思考法”だ! 分析力に優れるロジカル・シンキング、想像力を駆使するデザイン・シンキング、そして世界を複雑系として捉えるシステム・シンキング…。様々な思考の技術を生み、さらに広がり続ける“知”の最前線を解説する。新時代を切り拓く人財になるための、思考の手引書だ。

著 者:名和高司 出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン 発行日:2023年6月
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