
「戦争を始めた奴ら、全員、地獄で燃えろ!」
こう叫んでいたのは、ウクライナの女性兵士でした。2月23日に放送されたNHKスペシャル「臨界世界 -ON THE EDGE- 女性兵士 絶望の戦場」でのワンシーン。戦場で次々と仲間が殺されていく中、自ら手にしたスマートフォンの画面に向かって発せられた彼女の言葉に、胸が詰まりました。
ロシアのウクライナ侵攻を改めて考えるために
ロシアがウクライナに全面侵攻を開始してから、丸3年が経過しました。NHK NEWS WEBの記事によれば、これまでにウクライナ軍は4万5000人以上、ロシア軍は9万5000人以上の死者がでているといいます(2025年2月5日・22日)。
一刻も早い停戦が望まれますが、先週ご紹介したように、米トランプ大統領の就任により、その協議はウクライナにとって良い方向に進んでいるとは言い難い状況です(トランプ×ゼレンスキー会談の決裂から考える 「望む結果」を引き出すための交渉術とは?)。
時間の経過とともに、また日々二転三転する各国首脳の言動の中で、この戦争の本質が見えなくなっていくように思います。そこで今週は、改めてロシアのウクライナ侵攻について考えるための1冊として、『欧州戦争としてのウクライナ侵攻』(鶴岡路人 著/新潮社 刊)をご紹介します。
本書は、ウクライナ侵攻開始から1年後の2023年2月に刊行されました。「プーチンの戦争」として始まったこの戦争が、次第にNATO(北大西洋条約機構)が関与を深める「欧州戦争」へと大きく転換していった背景について、国際安全保障の専門家である著者が考察したものです。
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