
人は「朝三暮四」の猿を笑えるか?
「朝三暮四」という故事があります。
昔の中国で、ある人が自分の飼っている猿に栃の実を上げることにした。最初に朝3つ、暮れ4つという与え方を提案したところ、猿たちは怒り出した。次に朝4つ、暮れ3つという与え方を提案したところ、猿たちは喜んだ、という話です。
目先の違いに囚われて同じ結果であることに気づかない、という状態を指摘する言葉として知られています。
現代を生きる私たちは、こうした猿の姿を見て「何と愚かなんだろう」と笑います。
ですが、私たちは果たして猿を笑えるほど合理的な存在なのでしょうか?
今週Pick Upするのは、その疑問に認知心理学の観点から答える本、『バイアスとは何か』(藤田政博 著/筑摩書房 刊)です。
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