2021年10月号掲載

INTEGRITY インテグリティ 正しく、美しい意思決定ができるリーダーの「自分軸」のつくり方

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著者紹介

概要

「真摯さよりも、頭のよさを重視する者をマネジャーに任命してはならない」。ピーター・ドラッカーはそう語った。真摯さ ―― インテグリティこそ、これからのリーダーに求められる資質である。判断に迷った時に指針となり、リーダーを正しい道へと導く。そんなインテグリティを培い、自分軸とするための方法を説いた教科書だ。

要約

インテグリティとは何か

 「integrity(インテグリティ)」。この言葉は、英語で人物を評する時などに「あの人はインテグリティがあるね」というように使われる。

 これからのビジネスパーソン、そしてプロフェッショナルやリーダーになる人たちには、このインテグリティを培うことがより重要になる ―― 。

インテグリティがある人とは

 インテグリティとは、英語で「誠実」「高潔」「廉直」などという意味。「あの人はインテグリティがある」という時は、他人に対して誠実であるとか、職務に対して誠実であるという状態を指す。

 あるいは、言動に一貫性があることも意味する。「あそこではこう言っていたのに、ここでは別のことを言っている」というようなことがない。自分にも他人にもウソをつかない人が、インテグリティのある人だ。

自分が正しいと思うことをするしかない

 2020年から地球規模で感染拡大した新型コロナウイルスは、世界のあり方を一変させた。

 コロナの影響で売上が減った企業は、従業員の解雇を迫られるかもしれない。在宅勤務に切り替えたことで混乱が生じているかもしれない。一体何を頼りに意思決定をすればいいのかわからないまま、重い決断を迫られる事態となってしまった。

 このコロナについて、ネスレの元CEOで取締役会会長のポール・ブルケ氏がこう言っていた。

 「これからは“こっちの方が儲かる”とか、“こうすれば成功する”とか、そういうことではなく、自分が正しいと思ったことをするしかない」

「Do the right thing」vs.「Do the things right」

 英語では「Do the right thing(正しいことをする)」という言い方をよくする。その一方にあるのが、「Do the things right(前例通り正しくやる)」という言い方である。この2つは、よく似ているけれど語順が違う。

 例えば、近年の霞が関の多くの役人がやっていることは、「Do the things right」に見える。「前例がこうです」というような基準で判断しているだけだから、それは「Do the right thing」ではない。

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