2000年2月号掲載

君主論

Original Title :Il Principe

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著者紹介

概要

言わずと知れた、近代政治学の古典である。「マキアヴェリズム」(権謀術数主義)の語源となった著者は、ルネサンス末期のイタリアの人。共和政のフィレンツェ市政府の書記官として外交・軍事面で活躍したが、共和政の崩壊に伴い、職を追われた。『君主論』では、その実体験を生かして、政治の現実を踏まえた統治術、人間操縦術を詳しく説いている。

要約

君主が称讃されるために

 新しい君主権や君主について語るにあたって、私がモーゼやキュロス大王などの偉大な例を持ち出すとしても驚くにあたらない。

 それというのも、人間はほとんど常に他人の踏みしめた道を歩み、その行為に際して模倣するものであるからである。

賢明な人は偉大な人間を模倣すべきである

 賢明な人は、偉大な人間のたどった道を常に歩み、卓抜な人間を模倣すべきである。そうすれば、仮に自らの能力がそれに及ばないとしても、彼らの芳香に与かることができる。

 それはちょうど賢明な弓の射手が、その的があまりにも遠くに見え、しかも自らの弓の力の限界を知っている場合に、その標的よりもより高いところに的を置くようなものである。

 これは、矢をこのより高い的に当てようとするためではない。高く的を設定することで、本来の標的に到達させることができるのである。

幸運によって得た君主権を維持するのは難しい

 単に幸運に恵まれたため私人から君主になった者は、君主になるにあたってはほとんど労苦を必要としない反面、それを維持するに際しては多くの困難に遭遇する。

 財力やそれを授ける他人の好意によって君主の地位についた人も同様である。

 このような人々は単にそれを与えてくれた人の意志と幸運とに依拠しているが、人間の意志と幸運は非常に変わりやすく、安定しないものである。

気前良さとけちについて

 君主にとり、気前が良いと見られるのは好ましいことだろう。

 しかしながら、気前が良いという評判を維持しようとすれば、豪奢な行為を避けられなくなり、全ての資産を使い果たすことになる。

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