2009年3月号掲載

あなたはなぜ値札にダマされるのか?

Original Title :SWAY

スキル・能力開発
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著者紹介

概要

株価暴落を目の前にしても、その株を手放せない。過剰な保障だとわかっていながらも、高い保険に加入してしまう…。多くの人は自分の決断は合理的だと思っているが、実は不合理なものであることが多い。なぜ、我々は合理的ではない判断をしてしまうのか? 誰もが身に覚えのあるエピソードやユニークな実験結果をもとに、その心理的要因を明らかにする。

要約

不合理な意思決定に潜む法則

 1986年1月28日。スペースシャトル・チャレンジャー号は打ち上げ直後に爆発し、乗員7名全員が死亡した。

 爆発原因は、固体ロケットブースター内部に使われていた、パッキング用のゴム製オー・リングにあった。これが凍結して機密性が低下したため、高温ガスが漏れ、燃料タンクに火がついたのだ。

 実は打ち上げ前日、オー・リングを作った企業は打ち上げの延期を進言した。翌日に予想される寒さでは、オー・リングが大丈夫だという確証がなかったからだ。だが、NASAはその声を聞かずに、予定通り打ち上げを決行した ―― 。

 多くの人は自分が合理的だと思っているが、この例のように、実ははるかに不合理な行動をとりやすい。それは、次のような心理学的法則が、我々を合理的思考から脱線(スウェイ)させるからだ。

損失回避の法則

 「損失回避の法則」とは、損失の可能性を何としても避けようとする心理的傾向のことである。

 伝統的な経済学の理論では、価格の変動に対する人々の反応は、価格が上がった時と下がった時では同じだとされる。だが実際は、消費者は価格の下落よりも上昇に敏感に反応する。

 例えば卵の価格が下がると、買う量は少し増える。だが価格が上がると、消費者は価格が下がった時の2.5倍の強さで反応して消費を控えるのだ。

 先週よりも価格が上がっていれば、今週の朝食は卵料理ではなくシリアルにしようと考えやすい。

 我々は何かを得る喜びよりも、何かを失う痛みの方をより強く感じるのである。

 電話会社との契約時、通話料金体系 ―― 1分ごとの課金方式か、いくら話しても変わらない固定料金のどちらかを選ぶ際もそうだ。

 この場合、前者の方が賢い選択である可能性が高い。なぜなら、大半の人は固定料金で割りがあうほど長い時間、電話を使わないからだ。

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