2020.6.10

思考の罠を防ぐには

思考の罠を防ぐには
つまらない映画なのに、最後まで観てしまう。
バスケットボールの選手がシュートを決めたら、“波に乗って”立て続けにシュートを決めると思う。
疑わしいとは思いつつも、健康に良いと宣伝されている水を飲む…。
こうしたことに、身に覚えはないでしょうか。人はいつも正しい判断を行うとは限りません。不合理な決断をしたり、迷信や疑似科学を信じてしまったりする心理をもっています。
こうした心理は他人に悪用されて、騙されたり、被害を受けたりすることも。
そこで今回は、人間心理の弱点について、科学的に解説した7冊の書籍を紹介します。
人が陥りやすい“思考の罠”を知ることで、誤った判断を下すことを防ぐ一助となれば幸いです。

予想どおりに不合理

我々の行動には、「不合理」な点が多くある。例えば、希望額以上の給料を貰っていても、同僚より安いと不満を感じる、といったように。本書は、様々な実験を基に、この人間の不合理性 ―― 規則性があり、予測可能な不合理性を解明する。これを理解すれば、ビジネスなどで大きなチャンスを掴むことも可能だ!

著 者:ダン・アリエリー 出版社:早川書房(ハヤカワ文庫) 発行日:2013年8月

平均思考は捨てなさい

今日の社会は、「平均」を基準に評価をすることが多い。これに対し、本書は、平均的という概念は科学的虚構にすぎないと指摘。「平均思考」がいかに大きな障害となり得るかを、具体例を挙げて明らかにする。そして、個人を正しく評価するための「3つの原理」を示し、個性を重視した経営が社員や企業に幸福をもたらすと説く。

著 者:トッド・ローズ 出版社:早川書房 発行日:2017年5月

不合理

人は理性的な動物どころか、愚かな判断、行動を繰り返す動物だった!? 例えば、つまらない映画でも、払ったお金が惜しくて最後まで観る人は多い。チケット代ばかりか時間まで失うことになるのに…。本書は、人が陥りがちな、こうした様々な判断ミスや事実誤認を考察した名著。膨大な心理学実験を基に、「誰もがまぬがれない思考の罠」の数々を解き明かす。

著 者:スチュアート・サザーランド 出版社:CCCメディアハウス 発行日:2013年12月

人間この信じやすきもの

不妊の夫婦が養子をとると妊娠しやすくなる。バスケットボール選手が波に乗るとショットが連続で決まる…。世の中には、根拠がないにもかかわらず、多くの人が陥る“誤信”が多数ある。こうした誤信はいかにして生じ、信じられ続けるのか? 認知心理学者がそのメカニズムを、興味深い様々な事例を引きつつ、明らかにする。

著 者:T・ギロビッチ 出版社:新曜社(新曜社認知科学選書) 発行日:1993年6月

すすんでダマされる人たち

21世紀の今日、科学や医療は著しい進歩を遂げ、また情報公開も進んでいる。にもかかわらず、根拠のない陰謀論や「サプリメントを飲めばガンが治る」といった話が、インターネットや書籍などを通じて世界中に拡がっている。なぜ、人々はいとも簡単にデマの類を信じてしまうのか? その要因を分析しながら、現代社会が抱える問題を明らかにする。

著 者:ダミアン・トンプソン 出版社:日経BP社 発行日:2008年12月

あなたはなぜ値札にダマされるのか?

株価暴落を目の前にしても、その株を手放せない。過剰な保障だとわかっていながらも、高い保険に加入してしまう…。多くの人は自分の決断は合理的だと思っているが、実は不合理なものであることが多い。なぜ、我々は合理的ではない判断をしてしまうのか? 誰もが身に覚えのあるエピソードやユニークな実験結果をもとに、その心理的要因を明らかにする。

著 者:オリ・ブラフマン、ロム・ブラフマン 出版社:日本放送出版協会 発行日:2008年12月

疑似科学入門

怪しげな健康食品や超能力。さらには地球環境問題など、要素が複雑で、現代科学では明白な結論が出ていない問題に対する強引な決めつけ ── 。これらの科学を装った不合理を「疑似科学」と呼ぶ著者が、そのカラクリを解明し、対処法を説く。「それを信じれば全て解決する」。これが売りの疑似科学のワナにはまらないためには、“考える”ことがまず大切と訴える。

著 者:池内 了 出版社:岩波書店(岩波新書) 発行日:2008年4月

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