2024.3.4

編集部:油屋

さらば、ダラダラと過ごす毎日! 時間を有効に管理する10のコツを説く

さらば、ダラダラと過ごす毎日! 時間を有効に管理する10のコツを説く

 早いもので2024年も6分の1が過ぎ、もう3月となりました。年を取ったせいなのか、1年が早く過ぎゆくように感じます。

 この2カ月で着実に成果を重ねる人がいる一方で、すべきことを後回しにしてしまったり、ついスマホを触って時間を無駄にしたりして毎日を有効活用できていない、という人も少なからずおられるのではないでしょうか。

 

 どうすれば、時間を上手く活用し、仕事を上手く進められるようになるのでしょうか?

 今週は、そのためのヒントが詰まった、『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則 集中力を最高にする時間管理のテクニック』(メリル・E・ダグラス 他著/日本経済新聞出版社 刊)をPick Upしたいと思います。

 

 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』は、米国で四半世紀以上読み継がれているロングセラーです。著者の1人、メリル・E・ダグラスは心理学者であり、また「タイム・マネジメント(時間管理)の権威」として知られる方です。

 著者たちは、時間を有効に管理するための方法を次のように述べています。

 

時間を管理するということは、自分自身を時間の流れに適応させるということである。要するに、自分自身を管理するのである。(中略)自分自身をもう一度自分の管理下におくためには、より適切な新しい習慣を採用しなければならない。

(『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』 13ページ)

 

 つまり、時間をよりよく使うには、普段の習慣のいくつかを改めなければならないというのです。本書が挙げる改めるべき習慣とは、次のようなものです。

 

1 やりたくないことは後回しにして、やりたいことからする。
(中略)
9 重要なことよりも急ぎのことを先にする。
(中略)
13 期限が近づくまで本腰を入れては動きださない。(以下略)

(『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』 34ページ)

 

 例えば、「13 期限が近づくまで本腰を入れては動きださない」とは、小学生の頃に夏休みの宿題を新学期間近(夏休みの終わり)まで手を付けずにいた、といったケースです。このパターンは大人になっても続き、仕事でも提出期限ぎりぎりになるまで動き出さない、という習慣になっている可能性があるといいます。

 では、こうした習慣を改めるために、どのようなことに取り組めばよいのでしょうか?

 

 習慣を改善するにあたっては、まず、普段の時間の使い方を調べることが必要となります。そのために本書で紹介しているテクニックの1つが、「時間日誌」をつけることです。時間日誌とは、ある1日の自分のやったこと1つ1つについて、それを行った時刻と要した時間、そしてその活動の重要度を五段階評価で書き込むというもので、平均的な活動の記録がとれたと思われるまで行います。これを毎年、少なくとも1回は付けることを勧めています。

 

時間日誌は、習慣を変えるために必要な情報を手に入れる最高のテクニックである。仕事に関する情報をもっとたくさん欲しいと思う時にはいつでも、時間日誌をつけてみることである。(中略)自分のかかえている時間の問題が明らかになれば、何らかの解決策がはっきりし、すぐにもそれを実行できるはずである。

(『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』 81ページ)

 

 本書では1日の時間の使い方を把握すること以外に、週単位での時間の計画である「週間計画」を立てることも勧めます。すでに多くの人が1週間の計画(スケジュール)を立てているかと思いますが、本書の方法は、次のような点が特徴的です。

 

週に1回、翌週の目標を書きだす。(中略)週の目標を書きだすにあたっては、それを大局的に把握するために、1カ月、3カ月、1年の目標についても考えてみるとよい。

翌週の目標をできる限り細部まで明確にすることができたら、今度は次のような質問を自分にぶつけてみる。

1 何をやらなければならないか?/2 それはいつやるべきか?/3 誰がやるべきか?/4 どこでやるべきか?/5 それの優先度は?/6 時間はどれだけ必要か?

(『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』 113~114ページ)

 

 このようにして日々のスケジュールを具体的な行動に分割し、1つ1つの完了時間を見積もることで、仕事の時間管理がうまくできるようになるといいます。

 本書のように、スケジュールを立てることの重要性を説いたビジネス書は少なくありません。例えば、注意散漫の根本的な原因と向き合い、本当にやりたいことに集中するための方法を説いた『最強の集中力 本当にやりたいことに没頭する技術』(ニール・イヤール 他著/日経BP 刊)は、次のように述べています。

 

多くの人はスケジュールに縛られることを嫌う。それは、やりたいことを邪魔されるように感じるからだ。しかし奇妙なことに、制約があったほうが、私たちはやりたいことを実行できる。なぜなら制約は、生活を組み立てるための枠組みを与えてくれるからだ。

(『最強の集中力』 72ページ)

 

 そして、集中する時間をつくるための最も効果的な方法として、「タイムボクシング(Time Boxing)」を紹介しています。これは「何をするか、いつするか」を決めるもので、このテクニックを使えば、生活の各領域で、集中するための時間をつくれるようになるといいます。

 

週間スケジュールを立てるには、まず生活のどの領域にどのくらいの時間を使いたいかを決める。自分のために、大切な人との交流のために、仕事のために、どのくらいの時間を使いたいか。(中略)

次に、毎週15分の時間をとって、次の2つの質問に答え、スケジュールについて反省し、それを改善しよう。

  • 質問1(反省)「計画通りに実行できたのはいつで、注意散漫に陥ったのはいつか?」

(中略)

  • 質問2(改善)「価値観に合う時間を過ごすために、このスケジュールに改善の余地はあるだろうか?」
  • (『最強の集中力』 73~74ページ)

 

 スケジュールを立てて実行したら終わり、ではなく、スケジュールを“計画通りに”実行できたかどうか、できなかったとしたらそれはどうしてかを確認し、次に活かしていくことが重要だということです。これは特に、甘い見通しのもとにスケジュールを立ててしまい困ったことが度々あるという方や、重要なことに十分な時間を割けなかったという経験をお持ちの方には参考になるテクニックでしょう。心当たりのある方は、一度腰を据えて「タイムボクシング」に取り組んでみるといいかもしれません。

 あと1カ月もすれば新年度を迎えます。2023年度のはじめに、あるいは新年に掲げた目標が達成できていないという方は、『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』『最強の集中力』の教えを参考に、ご自身の時間の使い方を見直したり、時間を有効活用するための計画を立ててみたりしてはいかがでしょうか。きっと、2024年度にはやりたかったこと、すべきことの多くに集中して取り組めるようになるはずです。

(編集部・油屋)

*  *  *

 「編集部員が選ぶ今週のPick Up本」は、日々多くのビジネス書を読み込み、その内容を要約している編集部員が、これまでに『TOPPOINT』に掲載した本の中から「いま改めてお薦めしたい本」「再読したい名著」をPick Upし、独自の視点から読みどころを紹介するコーナーです。この記事にご興味を持たれた方は、ぜひその本をご購入のうえ通読されることをお薦めします。きっと、あなたにとって“一読の価値ある本”となることでしょう。このコーナーが、読者の皆さまと良書との出合いのきっかけとなれば幸いです。

2012年3月号掲載

「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則 集中力を最高にする時間管理のテクニック

原著は、米国で四半世紀以上読み継がれているロングセラー。タイム・マネジメント(時間管理)の権威が、時間を有効に使うためのコツを指南した書である。自分の時間の使い方を調べる「時間日誌」のつけ方、現実的な予定の立て方、大事な仕事をついつい後回しにしてしまう「引き延ばし癖」の克服法など、様々な時間管理のテクニックが示される。

著 者:メリル・E・ダグラス、ドナ・N・ダグラス 出版社:日本経済新聞出版社 発行日:2012年1月
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