AIは労働力不足の救世主か?
「我々は人がやらない仕事を担ってくれる『AI移民』を受け入れる必要がある」
こう発言したのは、エヌビディアのCEOジェンスン・ファン氏。2026年1月6日から9日までアメリカ・ラスベガスで開催された、世界最大級のテクノロジー見本市「CES」でのことです。
ファン氏はCESの記者会見で、世界人口が減少に転じることによって起きる数千万人単位の労働力不足を補うために、製造業などではロボットの導入が不可欠であるという持論を展開したといいます(「AIロボットは労働力補う「移民」か CESの現場で聞いた雇用への影響」/日本経済新聞電子版2026年1月8日)。
ファン氏の発言は、AIと雇用をめぐる現在地を象徴しているといえるでしょう。先進国を中心に人口減少と労働力不足が深刻さを増すにつれ、AIやロボットは「人間の仕事を奪う」存在から、経済成長を支える、新たな労働力になるという好意的な存在へと変わりつつある ―― 。そんな印象を受けます。
AIは、労働力不足を補う救世主なのでしょうか? それとも、やはり脅威なのでしょうか?
しかし現実は、そのいずれかに割り切れるものではありません。今、私たちが考えるべきは、こうした「二項対立」からの脱却かもしれません。
今回は、そのためのヒントを与えてくれる本をPick Upします。『ニューヨーク・タイムズ』紙のコラムニストが、AIと人間との関係を冷静な視点で考察した、『AIが職場にやってきた 機械まかせにならないための9つのルール』(ケビン・ルース 著/草思社 刊)です。
このPick Up本を読んだ方は、
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