2022年12月号掲載

最強リーダーの「話す力」

最強リーダーの「話す力」 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

人々の気持ちをつかみ、影響力を行使できるリーダーになるには、「話す力」が不可欠。そう語る元NHKキャスターが、話す力の磨き方を説く。「注目を集める」「高揚感を高める」「信頼感を与える」など押さえるべき5つの要素を、例を挙げて平易に解説。世に溢れる一般的な「話し方」本とは一線を画す、リーダー向けの教科書だ。

要約

話し方は「これだけ」やればいい

 リーダーにとって、「言葉」は最大の武器だ。リーダーに「話す力」があれば、自分を支持する人を増やし、意図する方向に集団を率いることができる。この話す力を習得するためには、次の5つの要素を押さえる必要がある。

 

(1)注目を集める

 1つ目の要素は、「注目を集める」。

 心理学者のシュナイダーらは、人が相手を判断する「対人認知」の過程を6段階に分け、その最初の段階を「注目」と呼んだ。つまり、あなたが相手の前に現れた瞬間に、相手を注目させられるかどうかが分かれ道ということだ。勝負は、話し始める前についているのだ。

 では、どうすれば相手の注目を集められるか?

登場を制する

 聞き手の前に登場する際、大事なことの1つが「足音」である。なぜなら、声よりも先に相手の耳に届く音だからだ。第一印象は「声」ではなく、足音でつくられるのである。カツカツと靴音を高く響かせながら登場すると、力強く自信がある印象を聞き手に与える。歩幅は最低でも肩幅以上。そして一定のテンポで歩く。すると、音だけでなくリズムも加わった表現になる。

まばたきせずに名乗る

 登場で聞き手の注目を集めたあなたが次にすることは、「名乗り」。「こんにちは。ただ今ご紹介にあずかりました○○(名前)です」などと自分の名前を言って挨拶する場面はよくあるだろう。

 この名乗りの間、決してまばたきをせず、相手をじっと見つめながら自分の名前を言おう。

レトリカル・クエスチョンを投げかける

 話の途中で相手の注目を集める方法の1つに、「レトリカル・クエスチョン(答えを求めない問い)」というものがある。日本語では「修辞疑問」と訳される。疑問形にすることで伝えたい部分を強調し、聴衆を巻き込む効果がある。

 レトリカル・クエスチョンの名手が、「ビッグボス」こと、日本ハムファイターズの新庄剛志監督だ。例えば、監督就任後の札幌ドームでの発言。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

LIMITLESS 超加速学習 人生を変える「学び方」の授業

ジム・クウィック 東洋経済新報社

モチベーションの心理学

鹿毛雅治 中央公論新社(中公新書)

The Intelligence Trap なぜ、賢い人ほど愚かな決断を下すのか

デビッド・ロブソン 日経BP・日本経済新聞出版本部

「空気」の研究

山本七平 文藝春秋(文春文庫)