2021年7月号掲載

いまこそ知りたいDX戦略 自社のコアを再定義し、デジタル化する

※『TOPPOINT』にお申し込み頂き「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業が増えている。だが、成功例は少ない。その主な原因は2つ。企業がDXの本質を理解していないこと、そしてDXを阻む“壁”を超えられないことだ。こうした壁を超え、DXを進めるにはどうすればいいのか。日本企業のDX支援に携わる著者が、その方法を指南する。

要約

そもそもDXとは何か?

 現在、日本では空前のデジタルトランスフォーメーション(DX)ブームが起こっている。しかし、DXに成功したという話はほとんど聞かない。

 なぜか?

単なるデジタル活用のことではない

 その最大の原因は、「DXとは一体何を指すのか」について、経営者やDX担当者が共通言語を持っていないことだ。彼らの多くは、DXを単なるオペレーションへのネット活用やツール導入だと考えている。例えば、チャットボットの採用やネット上の決済システムの導入などである。

 しかし、本来DXの推進とは、そのような一面的なデジタル活用を指すものではない。

 DXとは、デジタル技術を採用した根本的なビジネスモデルの変換を指す。そもそもトランスフォーメーションという言葉自体が変身、変革という意味だ。つまり、本当の意味でのDXとは、会社のコアの部分をデジタライズすることである。

会社の「コアの再定義」と「コアのデジタル化」

 例えば自動車メーカーにとって、今のコアは「自動車を製造すること」だろう。しかし、10~20年後にモビリティ革命が起こった時、会社のコアは、本当に「自動車の製造」だろうか。10年後には、その会社のコアは「モノや人を移動させること」になっているかもしれない。

 このように「会社にとってのコア」を再定義し、それをデジタル化することが、DXの本質である。

 もし、会社のコアを「自動車の製造」だと定義すると、その会社におけるDXは「自動車の製造プロセスをデジタル化すること」になる。すると、RPA(製造工程の自動化)や、かんばん方式をどうデジタル化するかといった発想になるだろう。

 つまり、DXのスタートラインは、この「コアの再定義」と「コアのデジタル化」にある。

デジタイゼーション、デジタライゼーションとの違い

 ところで、日本では、①デジタイゼーション(Digitization)、②デジタライゼーション(Digitalization)、そして③DXを、混同している人が多い。この3つの段階の概念を明確にすることは、DXの本質を理解することにつながる。

この要約を読んだ方は、
他にこんな要約も読んでいます。

ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか

酒井大輔 日経BP

パーパス経営 30年先の視点から現在を捉える

名和高司 東洋経済新報社

アフターデジタル2 UXと自由

藤井保文 日経BP

BCGが読む経営の論点2022

ボストン コンサルティング グループ(編) 日経BP