2020年12月号掲載

老子

文化・思想・歴史
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著者紹介

概要

天地自然の摂理である「道」を尊重する。柔弱でありながら強い存在である「水」を重んじる…。2000年超にわたり受け継がれてきた中国古典『老子』。自然と人間を深く洞察したこの書の珠玉の名言を、平易な現代語訳で紹介する。科学文明が極限に達し、むしろ弊害の方が目立つ現代、その普遍的な教えから学べることは多い。

要約

『老子』の言葉

 世の中から一歩身を引いて、自足や素朴なあり方、謙虚さなどを説く『老子』。その思想は、時代を超えて、人々の心に直接働きかける力を持っている ―― 。

 

道の道とす可きは、常の道に非ず

 これが道ですと示せるような道は、恒常の道ではない。これが名ですと示せるような名は、恒常の名ではない。

 天地が生成され始める時には、まだ名は無く、万物があらわれてきて名が定立された。

 そこで、いつでも欲がない立場に立てば道の微妙で奥深いありさまが見てとれ、いつでも欲がある立場に立てば万物が活動する様々な結果が見えるだけ。

 この2つのもの ―― 微妙で奥深いありさまと、万物が活動しているありさまは、道という同じ根元から出てくるものであるが、(微妙で奥深いとか活動しているとかいうように)違った言い方をされる。

 同じ根元から出てくるので、ほの暗く奥深いものと言われるが、(そのように言うと道の活動も万物の活動も同じになるから)ほの暗く奥深いうえにも奥深いものが措定されていき、そのような奥深いうえにも奥深いものから、あらゆる微妙なものが生まれてくる。

 

上善は水の若し

 最上の善なるあり方は水のようなものだ。

 水は、あらゆる物に恵みを与えながら、争うことがなく、誰もがみな厭だと思う低いところに落ち着く。だから道に近いのだ。

 身の置きどころは低いところがよく、心の持ち方は静かで深いのがよく、人とのつき合い方は思いやりを持つのがよく、言葉は信であるのがよく、物事は成りゆきに任せるのがよく、行動は時宜にかなっているのがよい。

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