劣化するオッサン社会の処方箋

社会・政治
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著者紹介

概要

日大アメフト部監督による暴行指示、財務省事務次官のセクハラ、財務省による森友・加計問題に関する情報の改竄・隠蔽…。最近、50~60代の、いいオトナによる不祥事が相次ぐ。なぜか。「オッサン」が劣化した理由を、その世代の行動様式・思考様式を切り口に考察、若者がオッサンに対抗するための“処方箋”も提示する。

要約

なぜオッサンは劣化したのか

 まずは、「オッサン」の定義を明確にしておきたい。本書で用いるオッサンという用語は、ある種の行動様式・思考様式を持った「特定の人物像」として定義される。それは次のようなものだ。

  • ・古い価値観に凝り固まり、新しい価値観を拒む
  • ・過去の成功体験に執着し、既得権益を手放さない
  • ・目上の者に媚び、目下の者を軽く見る
  • ・よそ者や異質なものに不寛容で、排他的

 つまりオッサンとは、傍若無人な振る舞いをして自らを省みない人々であり、「中高年の男性=オジサン」全体に適用されるものではない。

最近の古いもんはどうなっているのか

 昨今の日本では、50歳を超える、「いい年をしたオッサン」による不祥事が後を絶たない。

 日大アメフト部監督による暴行指示、財務省事務次官など高位役職者によるセクハラ、財務省による森友・加計問題に関する情報の改竄・隠蔽…。

 これらの社会的事件の他にも、「オッサンの劣化」を示す小事件は枚挙にいとまがない。

 なぜ、ここまでオッサンは劣化したのか。

 ここで考えるべきは、現在の50代・60代のオッサンたちは、「大きなモノガタリ」の喪失以前に社会適応した「最後の世代」だという点だ。

 彼らの前の世代、戦後の復興と高度経済成長を支えたリーダーたちは、大きなモノガタリ(=常に右肩上がりの時代)、つまり「いい学校を卒業して大企業に就職すれば、一生豊かで幸福に暮らせる」という昭和後期の幻想の形成とともにキャリアの階段を上り、大きなモノガタリの終焉とともに、社会の表舞台から退いた。

 一方で、現在50代・60代の人は、1970~80年代に社会人となり、20代・30代をバブルの上昇景気が続くと思われた80年代、つまり大きなモノガタリが、長い坂の上にまだ存在すると思われていた「最後の時期」に過ごしている。

 これは人格形成に決定的な影響を与えたと思う。

20代の経験の重要性

 20代の経験や考え方が人生にどのように影響を与えるのか、様々な研究が行われている。

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