2017年5月号掲載

〔エッセンシャル版〕 マイケル・ポーターの競争戦略

Original Title :UNDERSTANDING MICHAEL PORTER:The Essential Guide to Competition and Strategy

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著者紹介

概要

競争戦略論の権威、マイケル・ポーター氏と数多くの仕事を共にしてきた著者が、氏の論考のエッセンスをわかりやすく解説する。競争優位、バリューチェーン、トレードオフ、適合性(フィット)…。世界中の実業界で広く実践されているポーターの考え、フレームワークを、シンプルかつ十全に学べる1冊だ。

要約

「競争」とは何か?

 ビジネスにおいて、「戦略」がこの上なく重要だということは、経営者の常識である。

 マイケル・ポーターは、戦略とは「高業績を持続的にもたらす優れた競争戦略」のことだという。競争にさらされた組織がどうすれば卓越した業績を実現できるのか、戦略はその方法を説明する。

 では、そもそも「競争」とは何だろう?

なぜ最高を目指すべきでないのか?

 企業は、「最高の」製品をつくり、「最高の」サービスを提供していると誇らしげに宣言する。だが、最高を目指せば競合他社に勝てるのだろうか。

 ポーターは、こうした「最高を目指す競争」は間違っているという。たいていの事業に、最高なるものは存在しない。ちょっと考えてほしい。最高の自動車などあるだろうか。何をもって最高とするかは、何を目標とするかによって異なる。

 また、すべての競合企業が最高を目指す競争をすれば、誰も勝てないゼロサム競争と化す。

 航空業界を長年苦しめてきたのが、まさにこの種の競争だ。アメリカン航空がニューヨーク-マイアミ路線で無料の機内食を提供して顧客獲得を狙えば、デルタ航空は対抗策を打ち出さざるを得なくなり、結局両社とも前より悪い状態に陥る。

 ポーターはこれを「競争の収斂」と呼ぶ。企業ごとの違いが1つ、また1つと失われ、やがてどの企業も見分けがつかなくなる。そして、顧客の判断基準は、価格だけになる。

独自性を目指す競争

 この競争では価値がすべてだ。生み出す価値の独自性と、それを生み出す方法がものをいう。

 独自性を目指す企業は、多様なニーズや顧客に対応するために、それぞれ特徴ある方法で競争する。言い換えれば、ライバル企業を模倣することではなく、自らが選んだ顧客のために一層大きな価値を生み出すことに焦点を置いている。顧客には多くの選択肢が開かれるため、価格は競争の一変数でしかなくなる。

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