2016年11月号掲載

脳を活かす勉強法

自己啓発科学・技術・環境
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著者紹介

概要

勉強が好きになれない、記憶力に自信がない、集中できない…。こんな悩みを抱える人は、脳の特性を無視した勉強をしている!? 脳科学者・茂木健一郎氏が、脳のしくみを活かした、独自の勉強法を大公開。「強化学習のサイクルを回す」「自分の作業に制限時間を設ける」等々、脳とうまく付き合う“学びの習慣”を伝授する。

要約

「脳を活かす勉強法」とは

 「脳を活かす勉強法」とは、脳の特性を知り、自分の脳と上手につきあうことで、学習そのものを楽しめるようになる“学びの習慣”のことだ。

 よって、この勉強法の本質は「いかにして自分の脳を喜ばせるか」だといえるだろう。

 では、どのように勉強すれば、脳が喜ぶのか。これには、次の3つのしくみが必要だ。

  • ①「ドーパミン」による「強化学習」によって、脳を強化する。
  • ②「タイムプレッシャー」で脳の持続力を鍛える。
  • ③「集中力」を徹底的に身につける。

 以下、この3つを踏まえつつ、脳を活かす勉強法、そして脳のメカニズムについて述べていこう。

脳は、何かを達成するたびにどんどん強くなる

 一生懸命考えていた問題が解け、「やった!」と喜ぶ。この時、脳の中では「快感」を生み出す脳内物質、「ドーパミン」が分泌されている。

 脳はドーパミンが分泌された時、どんな行動をとったかを記憶し、ことあるごとにその快感を再現しようとする。そして、効率的にドーパミンを分泌させるため、脳内では新しいシナプス(神経回路網)が生まれる。そのため、快感を生み出す行動が癖になり、何度も繰り返すたびに、その行動が上達する。これが「学習」のメカニズムだ。

 特に、試行錯誤を経ることで脳内に強固なシナプスが形成され、やがて1つの行動に練達していく。これを「強化学習」という。

 脳を活かす勉強法の1つ目の極意は、この強化学習のサイクルを回すことにある。

 大切なのは、ドーパミンによる強化サイクルが回るかどうか。この回路さえ回り始めれば、あとは簡単だ。雪玉が転がるうちに大きくなるように、特に手を加えなくても、脳は強化されていく。

「喜び」がないと強化回路が回らない

 「勉強しなくちゃだめでしょ」。親や先生にこう言われて勉強している子どもに、ドーパミンによる回路の強化は期待できない。仕方なく、嫌々勉強しているだけだからだ。

 脳の働きの本質は「自発性」だ。やる気は、好きなこと、ほめられた経験など、ポジティブなものからしか生まれない。何をするにせよ「自分が選んでいる」という感覚が強化学習に欠かせない。

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