2015年10月号掲載

ハーバードの“正しい疑問”を持つ技術 成果を上げるリーダーの習慣

Original Title :WHAT TO ASK THE PERSON IN THE MIRROR:Critical Questions for Becoming a More Effective Leader and Reaching Your Potential

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著者紹介

概要

優れたリーダーと、そうでないリーダー。それは、重要なことに疑問を抱き、状況を浮かび上がらせ、問題を分析できるか否かで決まる。そう語るハーバード・ビジネススクール教授が「重要な問い」に向き合うことを習慣化する方法を伝授。会社の未来像を描く、迷走した組織を正す…。リーダーが頭を悩ませる問題を例に、自分自身に何をどう問うべきかを教える。

要約

会社の未来像(ビジョン)を描く技術

 私は企業の役員時代とハーバード・ビジネス・スクールの教授時代に、様々な企業幹部や新米リーダーにアドバイスを行ってきた。

 その経験から、なぜうまくいくリーダーとうまくいかないリーダーがいるのかがわかった。

 それは、苦しい時期に物事を客観視し、分析し、立て直して前進するにはどうすればいいかを知っているかどうかだ。

 リーダーにとって、闘いの90%は、一歩離れて状況を把握し、本質に関わることに疑問を抱くことだ。適切な疑問を抱くことで、状況を立て直し、状況を前進させることができるからである。

 私は、リーダーたちが一歩距離を置いて状況を見極め、前進できるようにサポートしてきた。その際、彼らが頭を悩ませていた問題と、私が行ったアドバイス。それは、次のようなものだ。

ビジョンを描く

 会社の土台となるもの、それは、ビジョンと優先事項である。

 優れた企業を観察すると、どの企業も明確なビジョンのもとに統制されていることがわかる。CEOや幹部も、確固たる態度で方針を説明する。

 反対に、迷走している企業のビジョンには混乱や迷いが見られる。これらの企業もかつては確たる志を持っていたのだろうが、様々な原因で方向性ややるべきことがわからなくなっているのだ。

ビジョンを決めるためのヒント

 では、どうやってビジョンを描けばいいのか?

 大抵の場合、そのヒントはリーダーや幹部の心の中に隠れている。だから、それを見つけ出し、言葉に表現し、そして紙に書く。

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