2012年8月号掲載

未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義Ⅱ

Original Title :INGENIUS:A Crash Course on Creativity

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著者紹介

概要

スタンフォード大学で起業家精神とイノベーションを教えてきた著者が、「クリエイティビティ」を引き出すための手法を説く。視点を変えて問題を見る、観察力を磨くなど、10年以上に及ぶ指導の中で蓄積した、創造性を発揮するための方法の数々を披露。NHKの番組『スタンフォード白熱教室』特別編で、日本の学生に講義した際の逸話なども盛り込まれている。

要約

クリエイティビティを高めるには

 「未来を予想する最善の方法は、未来を発明することである」。これは、米国の著名な発明家アラン・ケイの言葉である。

 私たちは皆、自分自身の未来を発明する役割を担っている。そして、発明の核心にあるのが、「クリエイティビティ」である。

 アイデアは、私たちを色あせた日常から抜け出させ、進歩の道へと導いてくれる。クリエイティビティがなければ、繰り返しの毎日に押しやられるばかりか、後ろ向きの人生に陥りかねない。

 では、どのようにすれば、クリエイティビティを高めることができるのか?

リフレーミングで視点を変えよ

 「5+5はいくつですか?」。この問いの答えは1つしかない。しかし、「何と何を足せば10になりますか?」。この問いの答えは無限である。マイナスでもいいし、小数だっていいのだ。

 どちらも単純な足し算の問題だが、問いの立て方 ―― つまりフレームが違っている。

 実は、質問というのは全てフレームであり、答えはその枠の中に収まる。そして、問いの立て方を変えることで、答えの幅はがらりと変わる。

 問いの立て方を学ぶことは、答えの幅を広げることであり、想像力を伸ばす上で特に重要である。

 まずは、全景が入るように広角度で写真を撮る。次に、岸辺近くの1本の木を撮る。そして、どんどん焦点を絞り、1本の花、さらにはその花の雌しべを撮る。つまり、1歩も動かなくても視点を変えられるようにするわけである。

 私たちは日々の生活の中で、何を見て、何を聞き、どんな経験をするのか、そのフレームを自分自身で作っている。フレームによって、考え方は豊かにもなれば貧弱にもなる。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

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