2011年9月号掲載

人生論としての読書論

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著者紹介

概要

国民教育にその生涯を捧げ、『修身教授録』などの著作を通じて、今なお多くの人々に影響を与え続ける思想家、森信三。本書は、森師の名著の1つといわれながらも、これまで入手が困難であった『読書論』を復刻したものである。読書には、「坐禅にも劣らぬ一種の厳しい、自己鍛錬の意義がある」。こうした視点の下、人生において読書がいかに重要であるかを説く。

要約

読書と人生

 我々人間には読書が必要だと、一般にいわれている。しかし、この問題について、真に自覚的に考えている人は案外少ない。

人生論としての読書論

 それは、二度とない人生を真に自覚的に生きようとする人が、比較的少ないからだという他ない。

 換言すれば、人生を真剣に生きようとしたら、何人も読書というものと無関係ではあり得ない。

 では、読書と人生とは、どんな関連があるのか。

 書物というものは、我々自身の生活内容、すなわち、人生の内容の豊富複雑さを示すものであって、人生内容の縮図だといってもよい。

 書物というものは、客観的にいったら、結局、この無限に複雑多彩な現実界の反映であり、従って書物を読むということは、そうした複雑な現実界の一端について知るということである。

 我々の人生が、この現実の世界において行われる以上、我々はできるだけ広くかつ深く、現実の世界について知らねばならない。だが、1人の人間で直接に知りうる範囲は極めて狭小である。

 これが我々に読書が必要な理由であって、その意味からは、読書とは他の人々の経験を通して現実界の諸相を知ることであるともいえるであろう。

  • ①我々自身がこの二度とない人生をいかに生きるべきかという問題を中心とする読書(人生論とか宗教関係の読書)
  • ②自己の職業を中心とする読書(専門的な読書)
  • ③広義における教養としての読書

 これら3大部門が、ほどよき調和を保つということこそ、望ましい読書態度というべきであろう。

人生を生きる力と読書

 では、真の読書は何ゆえ人々をして、人生を生きる力を与えるのか。それには2つの理由がある。

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