2022.10.31

「本の日」に読みたい本

「本の日」に読みたい本
11月1日は「本の日」です。日付が「11」と「1」で本棚に本が並ぶ姿に見える。想像・創造の力は「1」冊の本から始まる。こうしたことから、記念日に認定されたのだそうです。
今回は、そんな「本の日」にちなんで、読書をテーマとする良書4冊をセレクトしました。
各書籍には、読書をより知的なものにする優れたヒントが詰まっています。情報のインプット・アウトプットの仕方、本の選び方や読み方、読書を日々の習慣にするための訓練…。「知の巨人」らが実践していた読書術は大いに参考になることでしょう。
これらの書籍との出合いが、本から学ぶことの喜びや、書店に通うことの楽しさを増すきっかけとなれば幸いです。

2015年11月号掲載

「知」のソフトウェア 情報のインプット&アウトプット

日本を代表するジャーナリスト立花隆氏が、知的情報のインプットとアウトプットについて説いたロングセラー。自らの体験から編み出した、ノウハウの数々を語る。1984年の刊行だが、本の選び方・読み方、取材の心得、文章の書き方などのアドバイスは、今も大いに参考になる。インターネットの普及などにより膨大な情報が溢れる今日、改めて読み直したい1冊だ。

著 者:立花 隆 出版社:講談社(講談社現代新書) 発行日:1984年3月

2009年11月号掲載

知的生活の方法

上智大学名誉教授の渡部昇一氏が、自らの体験に基づき、知的生活を充実させるための実践的な方法を指南した書である。話は、本の読み方や情報整理の仕方といった基本にとどまらず、家や書斎の設計、散歩の効用、食事などの日常生活にまで及ぶ。示唆に富むその内容は、今も色褪せることなく、多くのことを我々に教えてくれる。

著 者:渡部昇一 出版社:講談社(講談社現代新書) 発行日:1976年4月

2011年9月号掲載

人生論としての読書論

国民教育にその生涯を捧げ、『修身教授録』などの著作を通じて、今なお多くの人々に影響を与え続ける思想家、森信三。本書は、森師の名著の1つといわれながらも、これまで入手が困難であった『読書論』を復刻したものである。読書には、「坐禅にも劣らぬ一種の厳しい、自己鍛錬の意義がある」。こうした視点の下、人生において読書がいかに重要であるかを説く。

著 者:森 信三 出版社:致知出版社 発行日:2011年4月

2010年11月号掲載

読書について 他二篇

19世紀ドイツの哲学者ショウペンハウエルが、読書や文学などについて述べた評論3篇を収める。「1日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失ってゆく」「良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りがあるからである」…。その箴言の数々は、“出版洪水”の中を生きる我々に貴重な示唆を与えてくれる。

著 者:ショウペンハウエル 出版社:岩波書店(岩波文庫) 発行日:1960年4月

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