2004年11月号掲載

駆け出しマネジャー アレックス リーダーシップを学ぶ

Original Title :THE TOOLS OF LEADERSHIP

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著者紹介

概要

世界14カ国でヒットしている「駆け出しマネジャー アレックス」シリーズの第1弾。主人公のアレックスが、奮闘しながらリーダーに必要なスキルを身に付けていく物語だ。最近増えている「物語仕立て」のビジネス書と少し異なるのは、学ぶべきポイントがしっかり解説されているので、理解しやすい点である。その意味で、研修用のテキストにも適しているだろう。

要約

リーダーシップの公式とは?

 アレックスはロンドンにある広告代理店DKNUに新しく着任したCEO(最高経営責任者)。倒産寸前の同社を救うべく、送り込まれた。

 だが、アレックスを待っていたのは社内の不協和音だった。挑戦的な態度をとるアカウント・ディレクターのダグ、芸術家肌で、コスト削減を中心とした改革案に難色を示すクリエーティブ・ディレクターのサンドラ…。要するに社内はバラバラだった。こんな状況の中、どのようにして、改革を進めていけばよいのか?

*  *  *

 リーダーシップとは、ビジョンを掲げ、部下のやる気を引き出し、イニシアティブ(優先課題への取り組みと自主的な行動)に弾みや勢いをつける能力である。車にたとえるなら、未来の地図を描き、エンジンに点火し、ギアをトップに入れて走り続ける能力といえる。

 真のリーダーは、これら3つを全て兼ね備えている。そしてこの3つは、「リーダーとしての仕事」でもある。

 まとめると、それは次のような公式になる。

    • リーダーシップ = 未来の地図を描く × エンジンに点火する × ギアをトップに入れる

 リーダーシップを議論する際、「リーダーの仕事」、その時に使う「テクニック」、そして「個性や資質」という3つが混同されやすいので、注意する必要がある。

 リーダーの個性や持って生まれた資質は、テクニックとは正反対のものである。これらを手軽にマスターできる魔法などないし、全てを兼ね備えた理想的な人物などまずいない。自分の性格を変えられるかどうかも疑問である。そんなことに時間を費やすくらいなら、テクニックを習得する方がよい。個性や資質を身に付けるのは難しいが、テクニックは習得できるからだ。

準備は抜かりなくやる

①どこにエネルギーを注ぐか

 チームにとって最優先すべきことは何か? リーダー自身が時間を割くべき問題は何か?

②事態の緊急性をどう説得するか

 変革よりも現状維持の方が危険であることをどう納得させるか? どんな事実や証拠を示せばよいか? 改革の気運を高めるにはどうしたらよいか?

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