2023.3.10

ビジネスパーソンとして知っておきたい 行動経済学 ~ココロの“クセ”を知り、意思決定に活かす

ビジネスパーソンとして知っておきたい 行動経済学 ~ココロの“クセ”を知り、意思決定に活かす
経済的合理性に徹し、自己の利益の極大化を目指す。従来の経済理論では、そんな人間像――「ホモ・エコノミクス」が前提とされてきました。しかし、人間は必ずしも合理的ではありません。非合理的な意思決定を行うこともしばしばです。
こうした点に着目し、伝統的な経済学では捉えきれなかった人間の経済行動を探究するのが「行動経済学」です。今回の特集では、そのエッセンスを知ることができる6冊を選びました。
従来の経済学に心理学や社会学などの知見を結び付け、人間の行動に影響を及ぼす「クセ」や「バイアス」を明らかにする。それとともに、逆にこれらを利用し、よりよい意思決定を促す方法を考える――。お届けする書籍には、心のクセをビジネスに活かすヒントが満載です。

2018年2月号掲載

予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

我々の行動には、「不合理」な点が多くある。例えば、希望額以上の給料を貰っていても、同僚より安いと不満を感じる、といったように。本書は、様々な実験を基に、この人間の不合理性 ―― 規則性があり、予測可能な不合理性を解明する。これを理解すれば、ビジネスなどで大きなチャンスを掴むことも可能だ!

著 者:ダン・アリエリー 出版社:早川書房(ハヤカワ文庫) 発行日:2013年8月

2023年2月号掲載

NUDGE 実践 行動経済学 完全版

人の意思決定は、必ずしも合理的ではない。過去の経験、他の人の言動など様々な要素に影響され、非合理な選択をしてしまう。その原因となる人間の思考のクセやバイアスを、多数の例を挙げて解説。それらを踏まえた上で、より良い選択を後押しする「ナッジ」の手法を紹介する。2009年刊『実践 行動経済学』の「完全版」。

著 者:リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン 出版社:日経BP 発行日:2022年11月

2022年9月号掲載

行動経済学の使い方

人の意思決定は、合理的であるとは限らない。例えば、ダイエットを計画しても、今日の食欲を優先し、先延ばししてしまう…。そんな人間の特性を研究するのが行動経済学である。本書は、人間の意思決定のクセをわかりやすく解説。そして、行動経済学的な特性を用いて、より良い意思決定、行動を促す「ナッジ」の作り方を示す。

著 者:大竹文雄 出版社:岩波書店(岩波新書) 発行日:2019年9月

2018年11月号掲載

〔エッセンシャル版〕 行動経済学

ノーベル経済学賞の受賞者が続き、近年、注目される「行動経済学」。これは、従来の経済学に心理学、社会学、神経科学などの知見を結びつけ、経済行動を考察する学問だ。人の合理的な意思決定を阻むバイアス、それらを逆用した政策…。本書は、行動経済学のポイントをわかりやすく説く。全体像を知る上で最適な1冊だ。

著 者:ミシェル・バデリー 出版社:早川書房 発行日:2018年9月

2018年12月号掲載

アリエリー教授の「行動経済学」入門 -お金篇-

セール品に目がない、普段はケチなのにカジノでムダ遣いをする、無料の景品に釣られて高いものを買う…。人はなぜ、お金に関して愚かな振る舞いをするのか? 不合理な判断を下しがちな人間心理を、行動経済学者らが多くの失敗エピソードを交え解き明かす。お金を賢く使うための考え方と、行動経済学の基礎が学べる1冊だ。

著 者:ダン・アリエリー、ジェフ・クライスラー 出版社:早川書房 発行日:2018年10月

2017年2月号掲載

「ココロ」の経済学 行動経済学から読み解く人間のふしぎ

経済学では、人は「合理的な存在」とされる。だが、実際はそうではない。健康に良くないとわかっていてもタバコやお酒が止められない、そういう“ココロ”の弱さを誰もが持っている。本書は、こうした感情的な側面を重視する「行動経済学」の視点から、人の判断がどんなメカニズムで生み出されるのか、解き明かしていく。

著 者:依田高典 出版社:筑摩書房(ちくま新書) 発行日:2016年12月

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