2025.7.28

編集部:油屋

ウルトラ・ファストファッション規制が突きつける、これからの企業の責任とは

ウルトラ・ファストファッション規制が突きつける、これからの企業の責任とは

「ウルトラ・ファストファッション」とは?

 「ウルトラ・ファストファッション」という言葉をご存じでしょうか?
 これは、「SHEIN(シーイン)」や「Temu(テム)」といった、実店舗を持たず、オンライン上で安価かつ大量に衣類を販売するブランドを指します。「価格の安さ」「デザインの豊富さ」などから、特にZ世代を中心に高い人気を集めています。

 一方で、このウルトラ・ファストファッションは、大量生産・大量消費を前提とするビジネスモデルであるがゆえに、様々な問題点も指摘されています。例えば、過剰な廃棄がもたらす環境負荷、工場の劣悪な労働環境、知的財産権の侵害などです。
 こうした問題を受け、フランスでは2025年6月、ウルトラ・ファストファッションに対する規制法案が可決されました。企業や製品の広告が全面的に禁止される他、それらを宣伝するインフルエンサーにも罰金が適用される可能性があると報じられています(「仏、ウルトラ・ファストファッション規制へ」/日経MJ 2025年7月21日)。

 利益を追求しながら社会的責任を果たす ―― 。これは今、企業にとって避けては通れない課題です。コスト競争力を高めて消費者に選ばれることは重要ですが、その過程で社会や環境に悪影響を及ぼせば、法的な罰則の対象となるだけでなく、顧客からの信頼を失うリスクも伴います。
 では、利益と社会的責任を両立させるには、どうすればよいのでしょうか?
 今週は、そのヒントを得られる1冊として、『クリティカル・ビジネス・パラダイム 社会運動とビジネスの交わるところ』(山口 周 著/プレジデント社 刊)をご紹介します。

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