2026年10月号掲載
[新版]どんな時も人生に「YES」と言う
著者紹介
概要
「なぜ、自分は生まれてきたのか」「人生に意味はあるのか」…。現代人が感じる「むなしさ」の源を示し、より良く生きるための考え方を語る。『それでも人生にイエスと言う』の著者、オーストリアの精神科医V・E・フランクルの“絶対肯定の哲学”を、わかりやすく説いた1999年刊行の書の新版。読後、前向きになれる1冊である。
要約
「むなしさ」を抱える現代人
現代社会を生きる多くの人が、心のどこかで「むなしさ」を感じている。
お金もあり、周りに人もいて、それなりに楽しく過ごしているのに、ふと気がつくと「何かが足りない」。こういう形容しがたい空虚感がある。
幸福のパラドックス
なぜ現代人の心は漠然とした空虚感にとらわれてしまうのか。それは、現代人の大半が「幸福のパラドックス」の罠にはまっているからである。
幸福のパラドックスとは、幸福や自己実現を追い求めれば追い求めるほど、自分の手から逃げてしまうという、人生の逆説的な真実のこと。
人間の欲望には際限がないので、「もっともっと」と際限なく幸福を追い求め続けてしまう。すると、いつしか「慢性の欲求不満状態」に陥らざるを得なくなってしまうのである。
幸福になりたいなんてことは忘れて、何かに一生懸命に取り組んでいると、「あぁ、私は何て幸せなんだろう」としみじみ思うことがある。だが、つい調子に乗って「あんな人と結婚したい」というように、「もっともっと」と幸福の条件を揃えようとすると、いつの間にか「最近の私って、何だか幸せではない」と思えてきてしまう。
幸福にはそんなふうに、それを手に入れようと必死になればなるほど、かえって逃げていってしまうという、あまのじゃくなところがあるのだ。
「基本的な人生哲学」を修正する
ではなぜ、現代人の多くがこの幸福のパラドックスの罠にはまってしまうのか。
それは、私たちの多くが無意識のうちに抱えている、「人生とは、こういうものだ」という「人生哲学」(信念や思い込み)が誤っているからだ。
幸福のパラドックスの罠にはまらずに、もっと確かな幸せを手に入れるためには、「基本的な人生哲学」を修正することが必要になる。人生哲学を間違えたままでいると、私たちはいつまで経っても、またどんなに努力しても、本当の幸せを手に入れることはできないのである。