2013年5月号掲載

「弱さ」を「強さ」に変える心理学 「私はこうです」という心の軸を持つ

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著者紹介

概要

他人に振り回されることなく、納得できる生き方をするためのヒントを綴った書。著者によれば、人間は自分を理解して初めて努力が幸せと結びつく。「自分の位置」を理解し、自分の心を見つめてマイナス面を捉え、そうした自分を日々変えていく。こういう生き方をすれば、成功しても失敗しても、人生を振り返った時、「私はこれで良かったのだ」と思えるという。

要約

他人に惑わされずに生きるために

 哲学的に「生きるとは何か」と考えても、なかなか答えが出るものではない。

 しかし、「今、この自分にとって生きるとは何か」を考えることは、哲学的に「生きるとは何か」と考えるほど答えが出ないわけではない。

 人間は、自分を理解してこそ初めて努力が幸せと結びつく。自分を理解するには、自分について2つのことを知る必要がある。

 1つは、自分は何を最も求めているのか、次に自分は何を最も恐れているのか。

 これが明確でないと、幸せになるために自分はどう生きればいいのかが見えてこない。

 例えば、子どもに全く無関心な母親に育てられた人の虚無感は、深刻なものであろう。こういう人にとって生きるためにまず必要なことは、この虚無感や孤独への恐怖感を埋めることであろう。

 自分が何を恐れ、何を求めているかが理解できたら、次は「自分の位置」を知る。自分の位置を知るとは、心理的にも社会的にも自分が今置かれている状況をしっかりと把握することである。

 自分の位置がわからないということは、「現実の自分」を無視しているということだ。現実の自分を無視して何か非現実的なことをしようとしても、社会的にも心理的にも挫折するだけである。

自分の位置を知る

 自分には自分の宿命がある。その結果として今の自分がいる。その自分の位置を間違えて、苦しんでいる人は多い。できるはずがないことをしようとする。そして悩む。

 肉体的ハンディキャップを背負った人は、オリンピックのマラソンには出場しようとしない。しかし、心理的ハンディキャップを背負った人は、平気で同じようなことをしようとする。

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