2005年1月号掲載

愛すること、生きること 全訳『愛と心理療法』

Original Title :THE ROAD LESS TRAVELED:A New Psychology of Love, Traditional Values and Spiritual Growth

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著者紹介

概要

『ニューヨーク・タイムズ』紙のベストセラーリストに、13年連続でランクインしたという古典的名著の完訳版である。精神的な成長を遂げるためには、我々はどのようにすればよいのか、その道を心理療法家が伝授。様々な問題の連続ともいえる人生を、生き抜いていくために必要な「訓練」、そしてその訓練のエネルギーとなる「愛」について、豊富な事例を交えて語る。

要約

「訓練」が人生の問題を解決する

 人生は困難なものである ―― 。

 たいていの人は、この真理を十分に悟っていない。むしろ、自分の抱える問題や障害が大きすぎると絶えず嘆いている。まるで、人生は楽なものだ、楽であるべきだ、というかのように。

 人生が困難であるのは、問題に直面し、それを解決する過程が苦しいからである。

 様々な問題は、我々の内に欲求不満、悲しみ、孤独感、怒り、不安等を引き起こす。我々はそうした苦痛を恐れ、避けようとする。そのうちに問題が消えてなくなるかもしれないと期待して、決断を長引かせたりする。

 しかし、問題に直面し、それを解決する全過程にこそ人生の意味がある。そのことによって、人は心理的、精神的に成長するからだ。

 人生の問題を解決するための基本的な手段が「訓練」である。それは、問題を徹底的に受けとめ、解決していく過程で、苦しみを引き受けながら学び、成長するためのものだ。

 訓練の手段には、次の4つがある。

①楽しみを後回しにすること

 楽しみを後回しにして苦しみを先に経験し、それを乗り越えることで、楽しみを強める ―― 。人生の苦楽をこの形に配分することが、うまく生きていくための唯一の方法である。

 その決定的な原因は、「養育の質」である。

 親自身がだらしない生活をしつつ、場当たり的に子供を叱るようなしつけでは、子供の生活を秩序正しくすることはできない。逆に、親が自律心を持って秩序正しい毎日を送れば、子供はそういうふうに生きていくものだと思うようになる。

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