2025年1月号掲載

「バカ」の研究

Original Title :PSYCHOLOGIE DE LA CONNERIE (2018年刊)

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概要

社会で、ネットで、「バカ」な人が増えている。約束を守らない、周囲の意見に耳を貸さない、他者の尊厳を傷つける…。人は、なぜバカなことをするのか? 24人の一流科学者、名門大学教授らが「バカ」を徹底解析する。認知心理学や情報科学など、様々な角度からバカげた行動の原因を解き明かした、フランスのベストセラー。

要約

 「良識は、この世で最も平等に分け与えられているものだ」と、哲学者のデカルトは言った。

 しかし、私たちは皆、毎日ほぼ例外なく、バカなことを見たり、聞いたりしている。

 バカは約束を守らない。暗黙の了解を裏切り、誓いを破り、人情に背く。虚栄心や高飛車な態度が目立つ。なぜか? どんな人がバカなのか?

 一流の科学者や専門家の考察によると ――

バカについての科学研究

 セルジュ・シコッティ(心理学者)

 心理学において、「バカ」という研究対象が存在するわけではない。むしろ、「人間はどうして時折バカみたいな言動を行ってしまうのか」という疑問が研究テーマとされる。

何でも信じたがるバカ

 信念に関する研究によると、私たちは「この世界は公正だ」という信念を抱きがちだという(公正世界信念)。「すべての正義は報われ、すべての罪は罰せられる」という考え方だ。

 「ねえ、あの子、強姦されたんだって? でもまあ、あんな服装してたらねえ…」

 バカにとってみれば、被害者は天罰を受けたことになる。さらに、貧しささえも天罰とみなし、「あのくそ貧乏人めが」と言ってバカにする。

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